研究課題/領域番号 |
20J11303
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清宮 崇博 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | circular RNA / 膵癌 / 環状RNA / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌は難治癌の代表であり、予後改善のためには早期診断や治療につながる膵癌の病態解明が強く求められている。環状RNA特異的な次世代シークエンシングによって、膵癌において特異的に発現する環状RNAの網羅的な同定を行う。新規に得られる環状RNAの全長配列、発現様式、生物学的機能の同定をめざし、その結果にもとづいた臨床応用の可能性を検討し、最終的に膵癌の予後改善に寄与することを目的とする。
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研究実績の概要 |
前年度までに、膵癌と正常膵組織におけるcircRNAの網羅的な発現解析により膵癌で高発現する新規circRNAを同定し、この新規circRNAが膵癌およびIPMNの新たな診断バイオマーカーとして有用である可能性を見出した。 本年度は、さらに多数症例を用いてcircRNAの網羅的な発現解析を行うことにより、膵癌で異常発現するcircRNAを探索した。CPTAC3データベースに公開されている膵癌140例と正常21例における環状RNAの発現を比較し、184個の有意に発現変動する環状RNAを同定した(q<0.05)。膵癌で有意に高発現する環状RNAのうち、正常との発現量の差が最も大きい環状RNA(circX)に着目した。 この環状RNAはX遺伝子のエクソン25の5’末端とエクソン38の3’末端が結合して環状化していることをサンガーシークエンスによって確認した。 このX遺伝子由来環状RNAは、膵癌においては38% (53/140例) で発現していたのに対して、正常における発現は0%(0/21例)であった。 膵癌のcellularityとcircXの発現の関係を明らかにするために、膵癌140例をcellularityの高い群 (n=105) と低い群 (n=35) に分類しcircXの発現を比較した。CircXはcellularityが高い群においては40% (42/105例) で発現していたのに対して、cellularityが低い群においては31% (11/35例) で発現しており、cellularityとcircXの発現の有無には有意な相関を認めなかった。 最後に、circXのバイオマーカーとしての応用可能性を検討するために、膵癌患者と健常者の血清中のcircXの発現量をデジタルPCRで測定した。血清中のcircXの発現量は極めて少なく、膵癌患者と健常者の間で有意な差は認めなかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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