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固体界面における高分子鎖の凝集状態・熱運動性に基づく接着界面の設計

研究課題

研究課題/領域番号 20J11374
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分35020:高分子材料関連
研究機関九州大学

研究代表者

種子田 英伸  九州大学, 工学府, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード固体界面 / 接着 / 凝集状態 / 吸着層 / 熱可塑性高分子 / 熱硬化性高分子 / 高湿環境 / 吸着エネルギー
研究開始時の研究の概要

接着技術はあらゆる分野で広く用いられているが、接着機構の解明には至っていないのが現状である。これは固体と固体との間に埋もれた接着界面の評価が困難であることに起因している。本研究では、はじめに高分子と無機固体を用い、接着界面における高分子の構造・物性の評価手法を確立する。続いて、高分子膜の作製法や分子鎖末端などを変えていき、その接着界面における高分子鎖の凝集状態、熱運動性と接着強度との相関を検討することで新たな接着機構の提案を目指す。

研究実績の概要

接着は高分子と異種固体との界面において発現する。高分子と異種固体が接着した複合材料の力学特性は、接着状態に依存すると考えられる。高分子材料にさらなる性能、機能および安全性を付与するためには、異種固体界面における高分子の凝集状態を正確に理解することが必要である。本研究では、高分子と異種固体との接着界面における高分子鎖の凝集状態を明らかすることを目的とした。
これまでに、モデル系として表面自由エネルギーの異なる固体基板上に熱可塑性高分子の吸着層の凝集状態とその形成動力学に関する研究を実施した。その結果、高分子吸着層の形成動力学が異種固体の表面自由エネルギーによって変化することが示された。本年度は、より実用的な系に近づけるため、異種固体基板上における熱硬化性高分子の凝集状態を明らかにすることを目的とした。
熱硬化性高分子を異なる硬化条件で調製することで、ネットワークの不均一性が異なる薄膜試料を作製した。薄膜試料の凝集状態を中性子反射率(NR)測定に基づき評価した結果、熱硬化性高分子の凝集状態は膜厚方向に均一で、硬化条件に依存した不均一構造の違いを検出するには至らなかった。
さらに、高湿環境が固体界面における熱硬化性高分子の凝集状態に及ぼす影響について検討した。高湿環境における凝集状態も同様にNR測定に基づき評価した。高分子と水蒸気間の散乱長密度のコントラストを増幅するために重水を用いたところ、試料の散乱長密度は乾燥雰囲気と比較して増大していた。これは散乱長密度の大きい重水が高分子へ収着したことを意味している。また、熱硬化性高分子の散乱長密度は、固体界面においてより顕著に増大していた。これは水蒸気が固体界面に濃縮したと考えることで説明できる。そこで、高湿環境下での固体最界面の凝集状態を和周波発生分光測定に基づき評価した結果、水分子が固体界面に特異な凝集状態で存在することが示された。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Modification of a Polymer Surface by Partial Swelling Using Nonsolvents2021

    • 著者名/発表者名
      Taneda Hidenobu、Yamada Norifumi L.、Nemoto Fumiya、Minagawa Yasuhisa、Matsuno Hisao、Tanaka Keiji
    • 雑誌名

      Langmuir

      巻: 37 号: 51 ページ: 14941-14949

    • DOI

      10.1021/acs.langmuir.1c02852

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] エポキシ硬化物の界面凝集状態に及ぼす湿度の効果2022

    • 著者名/発表者名
      川口大輔, 種子田英伸, 青木美佳, 宮田 登, 宮崎 司, Yuwei Liu, 青木裕之, 田中敬二
    • 学会等名
      2021年度量子ビームサイエンスフェスタ
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 異なる表面自由エネルギーを有する基板への高分子吸着動力学2021

    • 著者名/発表者名
      川口大輔, 種子田英伸, 山本 智, 田中敬二
    • 学会等名
      2021年繊維学会秋季研究発表会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 異種固体界面における高分子鎖の凝集状態に及ぼす吸着エネルギーの影響2021

    • 著者名/発表者名
      種子田英伸, 川口大輔, 山本智, 田中敬二
    • 学会等名
      第70回高分子学会年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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