研究課題/領域番号 |
20J11723
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 望 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 共形場理論 / ホログラフィー原理 / ゲージ/重力対応 |
研究開始時の研究の概要 |
共系場理論は広く物質の相転移点を記述する普遍的な理論であり重要な研究対象だが、それに加えてMaldacenaらによって発見されたAdS/CFT対応は共形場理論を量子重力理論と結びつける。この対応関係は証明こそされていないが、様々な物理量が双方で一致することが検証されており現在では他分野も巻き込んだ大きな研究分野になっている。本研究課題ではこの対応関係を更に詳しく調べることを目的とする。具体的には共形場理論の中で特徴的な関数である共形ブロックと呼ばれる物理量の重力双対を構成しその性質を解明することが最終目標である。
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研究実績の概要 |
昨年度は研究課題であるローレンツ時空における共形ブロックの重力双対解明に向けて研究を進めた。具体的には西岡(京大基研)とH-Y. Chen, L-C. Chen (National Taiwan University) とともに以前示したOPEブロックの重力双対の拡張を行った。OPEブロックは共形場理論における基本的な性質である演算子積展開(OPE)を各既約表現に分解したものである。このOPEブロックを組み合わせることで共形ブロックを構成することが出来るためより基本的な量とみなすことができる。 申請者は西岡(京大基研)と奥山(東大)とともに、このOPEブロックをローレンツ時空領域、特にRegge極限と呼ばれる領域を考えることで先行研究において得られていた共形ブロックの振る舞いをOPEブロックから再現できることを確かめた。Regge極限においては時空の大域的な構造を反映したEuclidean計量では見えない振る舞いを共形ブロックが示すことが知られている。我々はこの振る舞いを共形ブロックではなくより基本的な構成物であるOPEブロックから示し、さらにRegge極限におけるOPEブロックの重力双対について解釈を与えた。この研究によりホログラフィー原理の記述に新たな視点を与えることができた。
昨年度は研究課題と関連して境界付き共形場理論に関する研究も行った。具体的には3次元境界付き時空において6次のポテンシャルを持つO(N)模型をlarge N極限で調べた。この模型は臨界現象の理解のためにも、また境界がある場合におけるAdS/CFTの理解のためにも重要なものである。我々はこの模型の様々な物理量を計算し、large N極限における相構造と共形アノマリーを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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