研究課題/領域番号 |
20J11837
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤原 圭太 九州大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 台風 / 黒潮 / 大気海洋相互作用 / 黒潮の受動的・能動的役割 |
研究開始時の研究の概要 |
熱帯低気圧(熱低)の発達には、熱低周辺の海洋からの水蒸気集積に加えて、遠隔海域からの水蒸気流入も重要である。近年の研究により、中緯度の移動性擾乱と熱低の複合作用を介して、黒潮が北西太平洋の台風強化に遠隔影響をもたらすことが示された。本研究課題は、数値実験を駆使することで、中緯度移動性擾乱が遠隔地の台風強化に与える影響の定量的評価およびメキシコ湾流と北大西洋のハリケーンにおける遠隔影響仮説の応用可能性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は、秋台風の発達をもたらす黒潮の遠隔影響に関して、黒潮の海面水温変動の観点から解析を行った。2010年台風14号を対象として、黒潮の海面水温を観測値に対して昇温・降温それぞれ0.5度と1度変える4パターンの数値実験を雲解像領域気象モデル(CReSS)を用いて水平解像度4kmの高解像度で実施した。シミュレーションの結果、黒潮の海面水温に応じて黒潮から遠く離れた台風の強度や中心付近の降水量・風速が大きく変化することが判明した。具体的には、黒潮の海面水温が2度異なると中心気圧は約25hPaの差に達し、黒潮の海面水温がより高温な状態であればあるほど、強い台風の特徴である「壁雲」も一層明瞭となっていた。これらの違いは、黒潮の海面台風への水蒸気流入量の増減と良い対応を示していた。さらに流跡線解析は、黒潮の海面水温変動が黒潮を経由して台風内部へ流入する空気塊の気団変質プロセスを劇的に促進・抑制することで、台風への水蒸気輸送をコントロールしていることも判明した。同様な結果は2020年台風14号に対する解析でも得られており、日本に接近・上陸する秋台風の強度変化プロセスに対する黒潮の能動的役割の重要性を強調する。一連の研究成果は、国際学術誌(Journal of Geophysical Research: Atmospheres)から出版された。 近年、黒潮では平年よりも高温な状態が持続している。その黒潮の高温傾向が本研究で示された黒潮の遠隔影響を介して秋台風の激甚化に寄与している可能性があり、今後更なる研究の発展が望まれる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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