研究課題/領域番号 |
20J12027
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
吉村 さやか 日本大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2021年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2020年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 社会学 / ジェンダー / フェミニズム / 問題経験 / 当事者研究 / ライフストーリー調査法 / エスノメソドロジー / ディスアビリティ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、髪のない女性たちの「生きづらさ」とそれへの多様な対処戦略を明らかにすることを通して、「女性に髪があるのは自然であたりまえ」「女性の髪は美しいほうが望ましい」とされる常識的価値規範をジェンダーの視点から問い直すことにある。 主な研究の方法は、「もう生きづらさを感じない」「乗り越えた」と語る当事者の女性たちを対象としたライフストーリーの聞き取り調査である。彼女たちは、先天的・後天的な病気(先天性脱毛症、円形脱毛症、抜毛症)によって、まだら頭やスキンヘッドになった経験をもつ。 本研究の成果は、女性の身体と生き方におけるジェンダー平等・正義の達成に資する可能性を秘めている。
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研究実績の概要 |
令和3年度の研究業績の内容は大きく、追加調査の実施とアウトプット作業(講演、執筆)である。以下、それぞれについて具体的に記述する。 前者については、昨年度同様、新型コロナ感染拡大の影響を受け、対面で実施することはできなかった。そのため調査は、ビデオ通話(Zoom)、電話、各種SNSを通じた文章でのやりとり(FacebookのMessenger、LINE、Eメール)などを積極的に利用して実施した。質的な調査の場合、非対面/非積極な方法を利用することは、ディスコミュニケーションが生じやすいなどの理由で、調査のクオリティ低下につながることも考えられる。しかし、本調査対象である髪のない女性たちの多くは、髪がないことに対する差別や偏見ゆえに、他者/社会との「つながりづらさ」を「障害」として経験していた人びとであった。であるがゆえに、非対面/非積極な方法で実施された調査を通して得られた彼女たちの「声」と、そこでなされた調査者と被調査者の相互行為は、対面で実施される調査と同様、あるいはそれ以上に、密で、質の高いものであった。限られた状況だからこそ、調査協力者と種々のツールを通じてやりとりを重ねることで、ラポールを深化させながら、丁寧に聞き取りを行うことができたことは、大きな成果である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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