研究課題/領域番号 |
20J12063
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
林 兼輔 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 光アイソレーター / 磁気光学効果 / ガーネット酸化物 / 反強磁性共鳴 / テラヘルツスピントロ二クス / 酸化物磁性体 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、5G移動通信システムの導入が世界的に行われています。移動通信システムの進歩は驚異的に速く、5Gの次世代にあたる6Gの議論がもうすでに始まっており、6Gで利用される電波は「ミリ波/テラヘルツ波帯」と呼ばれる、30 GHzから3 THzの電波が使用されると想定されています。ミリ波/テラヘルツ波帯の電波はほとんどの物質に吸収されないという特徴を持っており、移動通信システムで利用する場合、その周波数帯を吸収する材料が不可欠です。 本研究では、α-Fe2O3の反強磁性共鳴という現象を利用し、ミリ波/テラヘルツ波帯吸収体の作製をすることを目指しています。
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研究実績の概要 |
本研究は進度が早く、当初令和3年度に行うことを計画していた研究内容が令和2年度中に完了している。そのため、更なる研究の発展として、薄膜状態のα-Fe2O3のAFMRを調べるために、令和3年度はアメリカ合衆国のMITにて酸化物薄膜の作製方法であるPLD法と酸化物薄膜の物性評価法の習得を行った。 PLD法と酸化物薄膜の物性評価の基礎として、Si基板上でのBi添加のイットリウム鉄ガーネット(Bi-YIG)とテルビウム鉄ガーネット(Bi-TbIG)薄膜の作製とその物性評価の研究を行った。Bi-YIGとBi-TbIGは高い磁気光学効果を示す材料であり、光アイソレーターへの応用がなされている。本研究においても、最終的にBi-YIGとBi-TbIGをSiのICチップ上に蒸着し、Si基板上にCOMSと共存する一体型の光アイソレーターを作製することを目標にしている。 Bi-YIGに関する実験結果として、BiとYの比であるBi/(Bi+Y)が0.47まではSi基板上でガーネット相が単相で存在し、それ以上ではBiとSi基板が反応しBi2SiO5が形成することが確認された。磁気光学効果に関しては、Bi/(Bi+Y)が0.47の試料において1550nmの波長におけるFaraday rotation (FR)が1800deg./cmであることが分かった。Bi-TbIGに関する実験結果として、Bi/(Bi+Tb)が0.54まではSi基板上でガーネット相が単相で存在し、それ以上ではBiとSi基板が反応しBi2SiO5が形成することが確認された。また、Bi/(Bi+Tb)が0.54である試料の1550nmの波長におけるFRが2200deg./cmであることも分かった。以上のことからBi-TbIGの方が高いFRを示すため、Bi-TbIGを利用した光アイソレーターをSi基板上に現在作製中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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