研究課題/領域番号 |
20J12341
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河合 洋幸 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | セロトニン / セロトニン神経 / 正中縫線核 / 不安障害 |
研究開始時の研究の概要 |
不安障害は持続的で過剰な不安を症状とし、生命活動や社会活動を損なわせる精神疾患である。病態生理および治療において正中縫線核 (MRN) のセロトニン神経系が重要な役割を果たすことが示唆されているが、この神経系がいつ、どのように活動を変動させ、不安行動を引き起こすのか詳細は不明であった。 本研究ではファイバーフォトメトリー法および光遺伝学的解析、電気生理学的解析を用いて、不安障害の形成や抗不安作用発現に関与するMRNセロトニン神経活動および回路を同定し、さらに回路異常を分子レベルにまで着目して解析する。これらの解析を通じて、不安障害への治療効果を有し、副作用が少ない治療薬の開発に資する知見を得る。
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研究実績の概要 |
本年度は、正中縫線核 (MRN) セロトニン神経の関与に関して、1. 回路選択的な神経活動操作時の行動への影響評価、2. 正中縫線核神経投射経路調節に関与するセロトニン受容体の同定および受容体刺激/阻害の影響評価を実施した。以下、上記研究内容の成果について報告する。 1. MRNから脚間核またはMRNから腹側海馬に至るセロトニン神経回路を、光遺伝学的手法を用いて選択的に活性化/抑制した。その結果、活性化/抑制に対して嫌悪関連行動/報酬関連行動が惹起された。MRNから脚間核およびMRNから腹側海馬に至る経路は、マウス情動に対して機能的に働くと示唆される。 2. 正中縫線核神経投射経路調節に関与するセロトニン受容体を同定するため、阻害薬を用いた検討を実施した。5-HT1Aまたは2A受容体阻害薬を腹腔内投与することで、MRN活性化による嫌悪関連行動の誘発が抑制された。さらに、5-HT1Aではなく5-HT2A受容体阻害薬の脚間核への局所投与が、MRN活性化による嫌悪関連行動誘発を抑制した。MRNによる脚間核の活動調節は5-HT2A受容体を介することが示唆される。 本年度の研究を通じて、正中縫線核セロトニン神経から脚間核または腹側海馬に至る経路が情動行動に対して機能的であることを示した。さらに薬理学的検討により、正中縫線核セロトニン神経は5-HT2A受容体を介して脚間核を制御していることも見出した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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