研究課題/領域番号 |
20J12361
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
林 大智 北海道大学, 文学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 公理的真理異論 / 非可述的定義 / 証明論的強さ / 真理 / フレーゲ / 証明論 / 直観主義論理 / 論理主義 / 無矛盾性 / 存在論 |
研究開始時の研究の概要 |
公理的真理理論は、我々が真理についてもつ概念を形式化する分野である。証明論的な観点からは、そうして定式化された理論がどれほど強い論理的帰結をもつのかが主要な関心の一つとなってきた。本研究では、集合論における原理の対応物を定式化することで、より強力な公理的真理理論を獲得することを目標とする。また、そうした原理や理論が、我々の真理概念の理解や推論活動から正当化されることを論証することも試みる。
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研究実績の概要 |
真理を公理化する試みは基本的に、真理の集合論的・モデル論的構成を形式化する形でなされてきた。しかしながら、Kripkeらが提案した真理の構成方法は比較的強力な集合論の原理を用いており、これを真理の(一階の)公理的理論に落とし込むことは容易ではない。実際Fischer(2015)らは、ある公理系が、意図する真理概念を適切に捉えているといえるための基準を与え、それに従えばKripke的真理概念の公理化は不完全にしかなしえないことを証明した。 そこで本年度の研究では、Kripke的な真理構成で用いられた集合論的原理を公理的真理理論において表現し、真理を公理化する試みを擁護することを目標とした。具体的には、本研究は次の2段階からなる。 ①Kripke的な真理構成で用いられる集合論的原理が強力である原因の一つの理解は、ある集合を定義する際に、その集合を含む「全ての」集合に言及している(非可述的定義)点である。本研究では、Kripke的真理概念を定式化するには、より弱い集合論的原理で十分であることを論証し、こちらは真理の公理的理論でも表現できることを示した。特に、この弱い集合論的原理に基づいた真理概念については上述のFischerらの基準も満たせることを証明した。 ②こうして定式化された公理的真理理論の証明論的強さは、既存の理論よりも若干強くなることを示した。したがって、「証明論的に強力な公理的真理理論を与える」という本研究の主要な目的の一つに照らしても適切であることがわかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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