研究課題/領域番号 |
20J12425
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
二宮 小牧 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Rho-GEF / 細胞間接着 / アクチン骨格 / カルシウムイオン / 上皮細胞 / 力覚応答 / アネキシン / 機械刺激受容イオンチャネル / PLEKHG4B / Cdc42 / アクトミオシン |
研究開始時の研究の概要 |
細胞が力学刺激を受容し応答する力覚応答機構には、細胞骨格の再構築が伴う。しかし、時空間的に緻密な制御を必要とする力覚応答の分子メカニズムには未だに不明な点が多い。本研究では、これまでの申請者の研究から細胞間接着構造の制御への関与が推定されるRho-GEF,PLEKHG4Bに着目し、細胞間接着を介した力覚応答の詳細な分子メカニズムの理解を目指す。力学的環境操作とプロテオーム解析を融合した手法等を駆使して、力学刺激依存的なPLEKHG4Bの細胞内局在やシグナル経路を探索する。さらに、多細胞システムモデル系を用いて、機能解明までを行う。
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研究実績の概要 |
前年度の研究では、Rho-GEFであるPLEKHG4Bが、Cdc42を活性化すると同時に異なる種類のRho-GEFとも相互作用することで、収縮力を調節して細胞間接着の形成に寄与することを明らかにした(Journal of Cell Science, 2021)。本年度は、主にPLEKHG4Bの上流シグナル解析が進展し、細胞間での力覚応答機構の解明に迫ることができた。前年度の成果より、PLEKHG4Bがカルシウムイオン依存的に細胞膜に結合するアネキシンA2と相互作用することに着目して解析した結果、本年度は主に以下の成果を得た。 (1) PLEKHG4Bが細胞内へのカルシウムイオンの流入に依存して細胞間接着部位に強く集積し、アクチン骨格を再構築することを明らかにした。(2) PLEKHG4BとアネキシンA2の結合ドメインを同定し、アネキシンA2との結合がカルシウムイオン流入依存的な細胞間接着への局在に必要であることを示した。(3) PLEKHG4Bは、細胞膜上の機械刺激受容チャネルを介したカルシウムイオン流入に応答して局在することを見出した。これらの成果より、PLEKHG4Bは力覚刺激依存的に細胞内に流入したカルシウムイオンに応答して、細胞間接着においてアクチン骨格を再構築していることが示唆できる。細胞が力学刺激に応じて細胞間接着構造を柔軟に制御するための分子メカニズムの一端を明らかにすることができた。 また、(4)哺乳類上皮細胞の三次元培養モデル解析により、PLEKHG4Bの発現抑制が嚢胞(シスト)の丸さの維持を損ねることを見出した。これは、PLEKHG4Bが、細胞間接着を介して多細胞集団の形態形成にも寄与することを示す重要な成果である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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