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電子エネルギースペクトルの時間・空間分布解明を目指す宇宙ジェット磁気流体数値実験

研究課題

研究課題/領域番号 20J12591
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分16010:天文学関連
研究機関九州大学

研究代表者

大村 匠  九州大学, 理学府, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2021年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード活動銀河核ジェット / 数値シミュレーション / 流体 / 宇宙物理学 / 理論天文学
研究開始時の研究の概要

中心コンパクト天体から噴出するジェットは、周辺プラズマと相互作用しながら伝播し、理想的な宇宙線供給源及び、星間・銀河間の乱流駆動源として銀河や銀河団進化に多大な影響を与える。そこで、本研究では、相対論的プラズマにおいて電子とイオンが熱緩和していないプラズマの二温度状態に着目し、磁気流体方程式と宇宙線輸送方程式を組み合わせたジェット伝播シミュレーションを行うことで、大スケールジェットが持つ磁気・粒子(イオン,電子)エネルギーの時間・空間進化の解明を目指す。

研究実績の概要

重力天体の活動の一つであるジェットは、宇宙を代表する高エネルギー現象の一つである。しかし、ジェットのエネルギーや活動期間、プラズマの組成は未だ謎に包まれている。ジェットは、遠方の物質と激しく相互作用することで多波長に渡る電磁波を放射する。そのため、大スケールにおけるジェットの運動と観測される電磁放射の情報とを結びつけることは、ジェットの物理量を解明する上で重要である。
ジェットからの電磁放射の大部分は電子が担っているが、ジェットのような高温希薄なプラズマにおいては、電子と陽子の温度の異なる2温度状態であることが知られている。しかし、これまでのジェットに関する数値シミュレーションでは、プラズマの2温度性が無視されてきた。そこで、本課題では、プラズマの2温度性を考慮した数値計算コードを開発し、大スケールジェットの伝搬問題に適用した。さらに、磁気乱流や衝撃波で生じる瞬間的な電子加熱現象を適切にモデル化し、より現実に即したシミュレーションを行った。
その結果、大スケールジェットは伝搬中に生じる衝撃波や磁気乱流によって陽子が優先的に加熱されることを確認した。特に、電子が加熱されやすい強磁場ジェットにおいても、ジェットの膨張は熱的な陽子が担うことを明らかにした。一方で、得られた電子の熱エネルギー分布をもとに電波放射強度を算出した結果、注入したジェットのエネルギーの0.01から0.1パーセントしか電磁放射として解放することができず、放射非効率な電波ジェットとなることを示した。
本課題では非熱放射を担う宇宙線電子は電子温度からの簡単な近似によって見積もった。しかし、宇宙線電子は熱的電子が加速されて生成される。そのため、本課題によって明らかにした電子温度分布は宇宙線電子の進化を計算する上で影響を与える可能性がある。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Continuous Jets and Backflow Models for the Formation of W50/SS 433 in Magnetohydrodynamics Simulations2021

    • 著者名/発表者名
      Ohmura T.、Ono K.、Sakemi H.、Tashima Y.、Omae R.、Machida M.
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal

      巻: 910 号: 2 ページ: 149-149

    • DOI

      10.3847/1538-4357/abe5a1

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] An interaction between jets and intra-cluster magnetic layer2021

    • 著者名/発表者名
      James O. Chibueze, Haruka Sakemi, Takumi Ohmura, Mami Machida, Hiroki Akamatsu, Takuya Akahori, Hiroyuki Nakanishi, Viral Parekh, Ruby van Rooyen, and Tsutom T. Takeuchi
    • 雑誌名

      Naturye

      巻: -

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Energy estimation of high-energy particles associated with the SS?433/W?50 system through radio observation at 1.4?GHz2021

    • 著者名/発表者名
      Sakemi Haruka、Omae Rikuto、Ohmura Takumi、Machida Mami
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan

      巻: - 号: 3 ページ: 530-544

    • DOI

      10.1093/pasj/psab018

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] CANS+によるAGNジェット伝搬の高空間分解能MHD数値実験2021

    • 著者名/発表者名
      大村匠,町田真美,松本洋介
    • 学会等名
      日本天文学会2021年春季年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] W50/SS433の構造形成に関する磁気流体計算IV2021

    • 著者名/発表者名
      大村匠,酒見はる香,田嶋裕太,大前陸人,町田真美
    • 学会等名
      日本天文学会2021年春季年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 磁気流体数値実験によるAGNジェットの電子加熱領域の調査2020

    • 著者名/発表者名
      大村匠,町田真美
    • 学会等名
      日本天文学会2020年秋季年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] AGNジェットの3次元二温度磁気流体シミュレーション2020

    • 著者名/発表者名
      大村匠,町田真美
    • 学会等名
      第33回理論懇シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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