研究課題/領域番号 |
20J12942
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
佐々木 開 山形大学, 大学院理工学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 酵素 / 電気化学 / 癌マーカー / センサー / カスケード反応 / 膜構造 / ハイドロゲル / 気相検出 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、予防医学という観点から呼気中に含まれる病気に関連したバイオマーカーを非侵襲に検出し、病気の初期段階を手軽に診断可能な医療用デバイスが注目されている。診断に使用するセンサーには選択性・感度が求められるが、従来の無機半導体ガスセンサーでは選択性・感度が不十分であった。本研究では、選択性の高い酵素と高感度測定可能な電位差測定を組み合わせたセンサー・システムを構築し、センサー表面を気相中の呼気癌マーカーを取り込むハイドロゲルで被覆することで、呼気癌マーカー検出を試みる。また、酵素の組み合わせを変えて様々な癌マーカーに対応したセンサーをアレイ化することで、1次スクリーニングデバイス開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は【3】応答解析による選択的・定量的な呼気癌マーカーの複数同時検出を目指した。【3】の重要なポイントは、(1)複数の呼気癌マーカー検出に向けて様々な酵素を組み合わせた酵素-電気化学センサーの作製と、(2)複数の酵素-電気化学センサーをアレイ化したマルチ酵素電極の作製である。 (1)の達成に向けて、従来のグルタミン酸酸化酵素およびグルタミン酸脱水素酵素を電極上に固定化したアンモニアセンサーに加え、本年度はアルコール酸化酵素を電極上に固定化したアルコールセンサーの開発に成功した。またアルコール酸化酵素およびエステラーゼを電極上に固定化したエステルセンサーを開発し、さらにアルコール酸化酵素およびアルコール脱水素酵素を固定化したアルデヒドセンサーの開発に成功した。続いて、作製したアルコールセンサーをハイドロゲルで被覆しガス検出能を評価した。アルコールガスをセンサーに曝露すると、ゲル内にアルコールが溶け込み、酵素反応が引き起こされることで電位上昇が観察された。また他のガス種を暴露しても電位応答を得られなかったため、作製したセンサーは酵素特有の高い分子選択性を有することがわかった。作製した各ガスセンサーに対し、異なる濃度のガスを流すことでセンサーの定量性を評価する予定であったが、高濃度のガスを適切に処理するための機材の準備がコロナ禍に伴うメーカーの日本撤退により大幅に遅れたことから、本年度は濃度依存性および定量性の評価は実施しないこととした。 (2)の達成に向けて、スクリーン印刷技術を用いたマルチ酵素電極の作製を海外メーカーに発注する予定であったが、世界情勢の変化によりメーカーが受注を停止したため、代わりに印刷電極の自作を試みた。印刷版の設計・発注および使用するインク・有機溶媒の検討を行った。ただし、マルチ酵素電極を作製し、実際に複数マーカーの同時検出の実施までには至らなかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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