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成体脳神経幹細胞の繊毛が側脳室の恒常性維持に寄与するメカニズムとその生理学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 20J12966
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分48010:解剖学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

堤 崚太郎  大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード繊毛 / 繊毛病 / 神経幹細胞 / ゲノム編集技術
研究開始時の研究の概要

細胞の表面に突き出た細胞内小器官である繊毛が、成体脳の神経幹細胞に存在することは知られているが、成体神経幹細胞における繊毛の機能メカニズムとその生理学的な意義はまだ不明である。本研究では、成体神経幹細胞特異的に繊毛の機能を欠損させたマウスの作製と解析を通じて、成体神経幹細胞における繊毛が脳室の恒常性維持に寄与するメカニズムとその生理学的意義を明らかにし、ヒト水頭症発症メカニズムの解明と治療法の開発につなげることを目指す。

研究実績の概要

本研究では、繊毛病の病態メカニズムを明らかにするため繊毛病原因キナーゼIntestinal cell kinase (Ick)、Male germ cell-associated kinase (Mak)と相互作用する分子のスクリーニングを行い、繊毛病原因遺伝子として知られるSerologically defined colon cancer antigen 8 (Sdccag8)を候補因子として同定した。免疫沈降法によって、IckとMakはSdccag8のC末端領域 (Sdccag8-C)と相互作用することが明らかとなった。ヒトSDCCAG8のC末端領域を欠損させると考えられる短縮型変異が、網膜や腎臓の変性などの様々な器官の異常と関連すると報告されている。この知見に基づいてSdccag8のC末端領域に着目し、培養細胞を用いた実験により、Sdccag8-CがSdccag8の基底小体への局在と繊毛形成に必要であることを明らかにした。さらに、in vivoにおけるSdccag8-Cの役割を明らかにするために、ゲノム編集を用いてSdccag8-Cが欠失するように終始コドンをノックインしたSdccag8部分欠失 (Sdccag8ΔC/ΔC)マウスを作製した。Sdccag8ΔC/ΔCマウスを解析したところ、Sdccag8ΔC/ΔCマウスは、口蓋裂、多指、網膜と腎臓の変性、精子形成異常といった繊毛病様の表現型を示し、その表現型はIck欠損マウスやMak欠損マウスの表現型と一部類似していた。以上の結果から、Sdccag8-CはSdccag8の基底小体への局在と繊毛形成に必要であること、Sdccag8はIck、Makと機能的に相互作用していることが示唆された。本研究により、繊毛病原因タンパク質の相互作用ネットワークと繊毛病の病態メカニズムの一端が解明されたと考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] The carboxyl-terminal region of SDCCAG8 comprises a functional module essential for cilia formation as well as organ development and homeostasis2022

    • 著者名/発表者名
      Tsutsumi R, Chaya T, Tsujii T, Furukawa T
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry

      巻: 298(3) 号: 3 ページ: 101686-101686

    • DOI

      10.1016/j.jbc.2022.101686

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ゲノム編集を用いた新しい繊毛病モデルマウスの作出とその分子病態メカニズムの解明2021

    • 著者名/発表者名
      堤 崚太郞、茶屋 太郎、古川 貴久
    • 学会等名
      第94回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ゲノム編集を用いた網膜色素変性症をはじめとした繊毛病モデルマウスの作出とその分子病態メカニズムの解明2021

    • 著者名/発表者名
      堤 崚太郞、 茶屋 太郎、 辻井 寿典、 古川 貴久
    • 学会等名
      第14回Retina Research Meeting
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Elucidation of the molecular and pathological mechanisms of ciliopathies using the new model mouse generated by genome editing technology2021

    • 著者名/発表者名
      Ryotaro Tsutsumi, Taro Chaya, Toshinori Tsujii, Takahisa Furukawa
    • 学会等名
      The 16th International Symposium of the Institute Network for Biomedical Sciences
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Analysis of the ciliopathy kinase Ick in the adult brain2020

    • 著者名/発表者名
      Ryotaro Tsutsumi, Taro Chaya, Toshiki Yasui, Takahisa Furukawa
    • 学会等名
      第43回日本神経科学大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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