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なぜ競争的弱者が生き残る?:植食者の食い跡を利用した飼い殺し型寄生者の生存戦略

研究課題

研究課題/領域番号 20J12978
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分45040:生態学および環境学関連
研究機関京都府立大学

研究代表者

青山 悠  京都府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード捕食寄生蜂 / 潜葉性昆虫 / 種多様性 / 宿主特異性 / ホソガ科 / マメ科 / メタバーコーディング / 潜葉パターン / 寄主特異性
研究開始時の研究の概要

同じ餌資源を利用し共存する捕食者間では、競合回避のためになんらかの形で餌の食い分けが起こっていると予想される。捕食者の利用する餌資源量を規定する仕組みを知る上で、捕食者たちの示す生活史や捕食戦略が種間競合に与える影響を検証した例は多いものの、被食者の生態、特に防衛戦略が捕食者間の競合をどのように変化させるかについては未解明な点が多い。本研究では、植食性昆虫の捕食寄生者に着目し、寄主が発育の過程で示す植物の多様な利用様式が、競合で圧倒的に不利な寄生戦略を示す寄生者のみが寄主を利用できるような条件を生み出すことで、有利な寄生戦略を示す寄生者との共存を実現している可能性について検証する。

研究実績の概要

今年度は、マメ科植物を利用する10種のホソガ科昆虫とその寄生蜂について1)寄生蜂の宿主特異性に対する植物種およびホソガ種の影響の解析 2)メタバーコーディングによる潜在的寄生蜂相の解析に向けた実験系の確立 の2点に取り組んだ。
1)昨年度までに得られたホソガの寄生蜂についてミトコンドリアDNAの配列に基づく系統解析を行なった結果、寄生蜂はヒメバチ上科、コバチ上科の2上科が確認された。この売りヒメバチ上科の寄生蜂の半数以上は一種のホソガのみを利用していた。一方、複数種のホソガに寄生していたヒメバチは植物種に対し特異性を示す傾向が見られた。さらに、一部のヒメバチは季節によって寄生するホソガ種が変化したことから、ヒメバチのの植物種に対する特異性は選好性に起因する可能性が考えられる。一方で、ハチ目で最大の種数を誇るコバチ上科はヒメバチの3倍ほどの種数が確認され、「3種の植物と10種の植食者」という非常に限られた条件下でもコバチの種多様性が創出されることが示唆された。
2)ホソガを利用する寄生蜂のうち優先種がどの程度他の寄生蜂種を排除しているのかを調べるため、ホソガに寄生している全寄生蜂のミトコンドリアDNAの配列を次世代シーケンサーで取得するという手法の確立を目指している。しかし、抽出産物の中にはホソガのDNAが圧倒的に多く、PCRを行う際寄生蜂の配列が相対的に増幅しにくいという問題がある。そこで、①Cas9もしくは制限酵素によるホソガの配列の選択的な切断 ②Blocking primerによるホソガの配列の増幅抑制 ③寄生蜂の配列特異的なプライマーの開発 の3案について、サンガーシーケンシングでの寄生蜂の検出効率を比較した。その結果、③案について、対象とする亜科のホソガから寄生者のみを増幅できるプライマーの設計に成功した。来年度は、このプライマーを用いたシーケンシングを進める。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 植食者のユニークネスが生み出す捕食寄生者の多様性2021

    • 著者名/発表者名
      青山悠
    • 学会等名
      日本進化学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 寄生蜂相により影響するのは食べ物か食べ方か?:マメ科に潜るホソガ科間での比較 Host plant or feeding behaviore: which is more influential in the structure of parasitoid communities for Fabaceae-associating gracillariid leaf-miners2021

    • 著者名/発表者名
      青山悠, 大島一正
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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