研究課題/領域番号 |
20J13011
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分28020:ナノ構造物理関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
澤端 日華瑠 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 第一原理計算 / 2次元物質 / トポロジカル相転移 / 異常ホール効果 / 熱電変換 / 結晶構造探索 / 分子性結晶 / 磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
マルチフェロイック物質に着目し、巨大な異常Hall伝導度及び垂直熱電変換率を実現する非自明な磁気構造を持つ新物質のデザインを目指す。マルチフェロイック物質とは誘電性と磁性を併せ持つ物質であり、物質内の電気分極による空間対称性の破れから磁気的相互作用であるジャロシンスキー守谷相互作用を誘起し、スピンカイラリティを持つ非自明な磁気構造の実現が期待される。本研究では非自明な実空間磁気構造と異常Hall伝導度の関係性を明らかにすると共にそれを応用した熱電変換物質の第一原理的デザインを行う。
|
研究実績の概要 |
今年度は高効率熱電変換物質の自動探索を目指し、(1)異常ホール伝導度の計算コード開発及び応用、(2)結晶構造探索のコード開発及び応用について取り組んだ。加えて、(3)分子性結晶のトポロジカル相転移に関する計算について実験グループとの共同研究に取り組んだ。 (1)異常ホール伝導度の計算コードについて、前年度中に提案した高速計算の手法を第一原理計算コードOpenMXに実装した。二次元磁性物質の異常ホール伝導度の計算結果は既存コードを用いたものと同等の計算結果が得られた。実装した計算コードを用いて二次元強磁性薄膜FeCl2の熱電変換効率について第一原理計算を行った所、従来よりも大きな異常Nernst効率を示すことが計算によって示された。本結果は共著として論文に纏め出版した。また、本計算コードの幅広い物質系への応用を目指し、適応メッシュによる計算値の改善手法を実装した。ベンチマーク物質となるFe(bcc構造)に対してテスト計算を行った所、先行研究と同等の計算結果を得た。本結果に関する論文及び計算コードのリリースを現在準備中である。 (2)結晶構造探索コードCrySPYに第一原理計算コードOpenMXへのインターフェースを作成した。CrySPYは様々な大域的最適化手法を備えた汎用的な結晶構造探索コードである。現在磁性合金などを対象に室温下で動作可能な熱電変換物質の自動探索を行っている。本ソフトウェアに関する論文は共著としてSTAM methodsへと提出し、現在査読中である。 (3)準備期間中にリリースされたZ2不変量の計算コードを利用し、分子性結晶のトポロジカル相転移に関するトポロジカル相の計算を行なった。α-(BETS)2I3の分子性結晶が圧力誘起でDirac点が誘起し、トポロジカルに非自明な相が出現することをZ2不変量の計算コードを用いて示した、本結果は共著として論文を出版した。
|
現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|