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固体イオン交換法によるガラス内金属析出メカニズムの解明およびガラス加工への展開

研究課題

研究課題/領域番号 20J13023
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分18020:加工学および生産工学関連
研究機関千葉大学

研究代表者

川村 拓史  千葉大学, 融合理工学府, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード固体イオン交換法 / 金属析出 / 銀 / ガラス / 電圧印加 / 数値解析 / レーザ / ホウケイ酸ガラス / 銀析出物
研究開始時の研究の概要

本研究では,固体イオン交換法を利用したガラス内金属析出現象について着目し,本現象の定量的な評価や制御手法の確立について行う.ガラス内金属析出現象とは,ガラス内に添加された金属イオンに対し,電子を供給することで,ガラス内に樹状の金属結晶が生じる現象である.本現象は,現在,銀と銅がガラス内に析出することが確認されている.この金属析出物は高い電気伝導性を有することから,ガラス内電気伝導路としての応用が期待される.また,析出時にガラス内に数百nm程度の微細な亀裂を形成することから,湿式エッチングを併用した穴加工が提案されている.本研究では,これらの加工応用を実現することを目的としている.

研究実績の概要

ガラスの特殊加工法として固体イオン交換法が存在する.この手法は,高温(350 ℃程度)に加熱したガラスと固体金属を接触させ,金属側を陽極とした電圧を印加することで,ガラスに金属イオンを添加する手法である.また,本手法でイオンを添加したガラスに対し,今度はガラス側を陽極とした電圧を印加すると,ガラス内でイオンが還元し,樹状の金属析出物が形成されることが知られている.しかし,このガラス内金属析出現象が発見されたのは近年のことであり,まだメカニズム等が十分に明らかになっておらず,その工学的応用も十分に検討されていない.
そこで本研究では,金属析出現象のメカニズムの詳細を明らかにし,その工学的応用を検討することを目的とした.金属析出現象は,ガラス内に添加した金属イオンの還元反応によって生じることが明らかになっているが,その成長速度や成長方向に関する研究は十分に行われていない.これは,析出挙動の動的観察が行われていないためである.
そこで本研究では,実験に使用する真空チャンバと実験手法を改善し,ガラス内の析出挙動の動的観察に初めて成功した.また,本観察手法と絶縁破壊モデルと呼ばれる数値解析モデルを利用することで,析出挙動とガラス内の電場の影響について明らかにした.本解析により,初期の電場形状によって生じる最終的な析出物の形状を予測することが可能となった.また,析出挙動の温度場の影響を検討するため,レーザ加熱によってガラスの局所加熱を行った.その結果,レーザ加熱を併用することで,析出位置を簡易的に制御することが可能となった.今後はさらに微小な領域での析出挙動の観察や,析出物の形状制御について検討する.

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 電圧印加によるガラス内へのき裂形成及び金移動現象2022

    • 著者名/発表者名
      KAWAMURA Hirofumi、MATSUSAKA Souta、HIDAI Hirofumi、CHIBA Akira、MORITA Noboru
    • 雑誌名

      精密工学会誌

      巻: 88 号: 1 ページ: 108-116

    • DOI

      10.2493/jjspe.88.108

    • NAID

      130008139710

    • ISSN
      0912-0289, 1882-675X
    • 年月日
      2022-01-05
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] Fine hole drilling of alkali-containing silicate glass substrate using preferential penetration of etchants around silver precipitates2022

    • 著者名/発表者名
      Kawamura Hirofumi、Okuda Riku、Matsusaka Souta、Nomoto Kentaro、Kodaka Hiroki、Hidai Hirofumi、Chiba Akira、Morita Noboru
    • 雑誌名

      Precision Engineering

      巻: 76 ページ: 141-148

    • DOI

      10.1016/j.precisioneng.2022.03.017

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 電圧印加を併用した固体イオン交換法によるガラス内銀析出現象および新たなガラス加工手法の提案2021

    • 著者名/発表者名
      川村拓史 , 大西皓介 , 松坂壮太 , 比田井洋史 , 千葉明 , 森田昇
    • 学会等名
      日本機械学会年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ガラス内銀析出物と湿式エッチングによる微細ガラス穴加工2021

    • 著者名/発表者名
      川村拓史,松坂壮太,野本健太郎,小高大樹,比田井洋史,千葉明,森田昇
    • 学会等名
      精密工学会 2021年度春季大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] Improvement in HF etching rate of borosilicate glass by dissolving internal silver precipitates2021

    • 著者名/発表者名
      Souta Matsusaka, Hirofumi Kawamura, Hirofumi Hidai, Akira Chiba, Noboru Morita
    • 学会等名
      THERMEC'2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 国際学会
  • [備考] researchmap

    • URL

      https://researchmap.jp/hiro_kawamura

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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