研究課題/領域番号 |
20J13189
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西 颯人 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2020年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
|
キーワード | 住宅市場 / 時空間モデル / ヘドニック分析 / 市場分割 / ベイズ統計 |
研究開始時の研究の概要 |
東京都市圏のような大きく多様な住民がいる市場では,住宅設備に対する住民の選好の地域差も大きいと考えられる.また,地震をはじめとした災害が多いという点から,例えば耐震性に関連する住宅特性への選好の時系列的変化を捉えることが,政策上有用であると考えられる. そこで,複雑な空間的形状や,時系列的な変化を捉えることが可能なヘドニック分析法を開発・提供する.ヘドニック分析法は,価格分析を通して政策評価などを行う手法の1つである.これにより,時空間的な都市構造を精緻に捉えた住環境や都市政策の定量的評価を可能にすることで,今後の研究および政策立案に広く貢献したいと考えている.
|
研究実績の概要 |
本研究の狙いは、住宅・土地市場を対象としたヘドニック分析において、地理的特性と時系列的変化を反映した市場分割法を開発・応用することにある。このために前年度には、市場分割法の経済学的な背景をを踏まえた新しい推定方法を提案した論文を発表した。この普及のために、当該研究の日本語解説論文を執筆した。さらに今年度はこれに加えて、住宅市場の地理的特性や時系列的変化の理解をより深めるために、時空間的依存性を明示的に考慮したヘドニックモデルとして採用できる、計算効率の良い分析手法を開発・実装した。当該手法を東京23区のマンション価格データに適用し、既存手法を上回る計算パフォーマンスを示すことを確認した。また推定されたモデルから、回帰係数の時空間的な変動が明らかとなった。例えば具体的には、ほとんどの地域では駅に近いほど価格は上昇する傾向にあるが、一部のオフィスの多い地域では逆に低下する傾向にあることが分かった。この結果は、こうした地域では「駅に近い」ことへの評価を他の地域でのそれと分離して考える必要があることを示唆する。回帰係数はヘドニック分析における限界代替率と対応するため、大規模な時空間データに対する有用なヘドニック分析を提案できたといえる。当該研究成果は国際会議で発表済みであり、現在国際誌にて査読審査中である。ま。本成果を前年度の成果と合わせることで、全体として地理的特性と時系列的変化の反映という研究の狙いに対応した研究成果が得られたと考える。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|