• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

多様な生態型のイネ品種群を用いたGWA解析による強稈遺伝子の同定と機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 20J13277
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分39020:作物生産科学関連
研究機関東京農工大学

研究代表者

野村 知宏  東京農工大学, 大学院連合農学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードイネ / 倒伏抵抗性 / 耐倒伏性 / 強稈性 / QTL / 在来品種
研究開始時の研究の概要

「緑の革命」で育成された半矮性品種は倒伏が起こりづらく、食糧不足の回避に貢献したが、半矮性品種はバイオマス生産量のポテンシャルが低いことから、収量の限界が指摘されている。加えて、近年は地球温暖化とともに台風が大型化し、日本および東南アジアではイネの倒伏の問題が深刻となっている。そのため、今後は短稈化に頼らず、強稈化により倒伏抵抗性を向上させる必要がある。本研究では、多様な生態型の品種の中から著しく効果の高い新規の強稈遺伝子の同定と機能の解明を目的とする。さらには、今後我が国にも上陸が予測されているスーパー台風に耐えうる強稈品種の作出に向け、強稈遺伝子を集積した系統を育成し、強稈性の評価を行う。

研究実績の概要

近年、気候変動によって台風の勢力が増大しており、今後これらの台風が到来しても倒伏しないイネ品種を開発するためには、短稈化に加えて強稈化を付与し、倒伏抵抗性を向上させることが不可欠である。本研究では、スーパー台風にも耐えうる強稈イネ品種の開発に向け、我が国で栽培されてきた在来品種を含む多様な生態型を有するイネ品種を用いてゲノム解析を行うことにより、強稈化に有用な新規のアレルの探索とその集積系統の強稈性の評価を目的とした。
令和3年度では、前年度までにゲノムワイド関連解析(GWA解析)により特定された我が国の温帯ジャポニカ在来品種に由来する強稈化関連遺伝子座と熱帯ジャポニカの遺伝背景を有する極太稈在来品種「渡舟」と温帯ジャポニカの極細稈品種「中生新千本」の交雑後代を用いたQTL-seq法によって特定された太稈化遺伝子座について比較検討した。「渡舟」の交雑後代を用いたQTL-seq法により特定された第1染色体短腕のQTLはGWA解析では検出されなかった一方で、どちらの解析においても第2染色体長腕には稈径に関するQTLがそれぞれ近傍に検出していることが明らかになった。ゆえに、第2染色体長腕のQTLは同一の遺伝子座である可能性があり、第1染色体短腕のQTLは熱帯ジャポニカの遺伝背景によって太稈化する遺伝子座であることが示唆された。
また、GWA解析により本研究で特定された強稈化アレルを含むQTLを集積した品種の稈の力学的特性を評価した結果、第2染色体長腕と第3染色体短腕のQTLを有する品種では、外短径において相加的な正の集積効果が認められた。これらの結果から、本研究で特定された在来品種に存在する未利用の強稈化アレルを集積させ、育種に利用することにより、現代の育成品種の倒伏抵抗性をさらに高められる可能性が示された。これらの成果を取りまとめ、査読付きの国際学術雑誌に投稿し、出版された。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] CIMMYT(メキシコ)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [国際共同研究] CIMMYT(メキシコ)

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [雑誌論文] Potential of rice landraces with strong culms as genetic resources for improving lodging resistance against super typhoons2021

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Nomura, Yoshiaki Seki, Makoto Matsuoka, Kenji Yano, Koki Chigira, Shunsuke Adachi, Francisco J. Piera-Chavez, Matthew Reynolds, Satoshi Ohkubo and Taiichiro Ookawa
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 11 号: 1 ページ: 15780-15780

    • DOI

      10.1038/s41598-021-95268-0

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Identification of QTLs for Strong Culm with Pleiotropic Effect on Panicle Morphology by GWAS Using Rice Varieties in Japan2021

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Nomura, Kenji Yano, Makoto Matsuoka, Ko Hirano, Shunsuke Adachi, Francisco Javier Pinera-Chavez, Matthew Paul Reynolds
    • 学会等名
      10th Asian Crop Science Association Conference (ACSAC10)
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 我が国のイネ在来品種に存在する未利用の強稈関連遺伝子座の同定2020

    • 著者名/発表者名
      野村知宏・関佳彬・松岡信・安達俊輔・大川泰一郎
    • 学会等名
      日本作物学会 第250回講演会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 茎が長く台風で倒れやすいと考えられていた日本固有のイネの中に茎を強くする新たなゲノム領域を特定

    • URL

      https://www.tuat.ac.jp/outline/disclosure/pressrelease/2021/20210803_01.html

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi