研究課題/領域番号 |
20J13382
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
関 智彦 名古屋大学, 人文学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2020年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | スペイン / イスパノアメリカ知識人 / スペイン思想史学 / 知的交流網 / スペイン性思想 / 国民性 / ペラーヨ / イスラム学 / 帝国主義 / 北アフリカ政策 / カトリシズム / スコラ学 / アヴェロエス / 能動知性単一説 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、文学史や歴史評論、思想史等の分野において評価を確立したスペインの碩学マルセリーノ・メネンデス・ペラーヨ(1856-1912)と19世紀スペインのイスラム学者の往復書簡や伝記、著書を比較分析する。 本考察により、両者間の学派を超えた影響関係と研究協力、両者の学術成果の史学史的意義、両者の思想史観におけるイスラムの位置付けを明らかにする。イスラム思想史学に対するペラーヨの貢献を踏まえつつ以上を総括し、当時のスペイン思想史学におけるイスラム思想史学の史学史的意義を捉え直す。 本研究の完成により、近代から現代初期のスペイン思想史学の枠組みから、西洋におけるイスラム研究の動向を提示できる。
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研究実績の概要 |
本年度も本来の申請テーマの研究を進めたが、その中で19世紀スペインの学界とイスパノアメリカ知識人、他西欧諸国の知識人の接点が十分に明らかにされていないことや、彼らとペラーヨの接点が事実上忘却されていることに気付き、この点を重点的に研究した。結果的に申請テーマから離れてしまったが、それは先々に本来の申請テーマの研究を完成させるためにも必要だった。というのは、本研究が完成したときに予想されるインパクト及び将来の見通しとして述べた次の2点を実現するために重要だからである。「1 近代のスペイン思想史学の枠組みから、西洋におけるイスラム研究の動向を提示することができる」、「2 ペラーヨとアラビスタ達の学術成果に着目しつつ、19世紀後半から 20世紀前半のスペインにおけるイスラム研究の史学的意義を再考することにより、19世紀のスペイン思想史学の動向を捉え直すための具体的なパースペクティブを与えることができる」。この2つを達成するには、近代スペインの学術史や思想史の枠組みにスペインのイスラム学や、ペラーヨを中心とした研究潮流を位置付ける必要があるが、先行研究を俯瞰する限り、スペイン内外におけるペラーヨの知的交流網や彼の影響、そして当時起こりつつあった歴史学の変動とそれに対する彼の姿勢および問題意識が十分に掘り下げられていない。そのため、これらの側面を補足するのが先決と判断した。 また、この研究と並行して博士論文の執筆を試みた結果、博論のテーマと方向性の確定や序論の執筆におおきな時間を割く必要があった。その結果、「マルセリーノ・メネンデス・ペラーヨのスペイン性思想と19世紀末から20世紀のスペイン語圏における国民性の形成」(仮題)というテーマで博士論文を構成できる見通しが付いた。現在は本研究の理論的枠組みや方法論が定まったので、これらを踏まえた上で先行研究整理を行い、序論を執筆している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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