研究開始時の研究の概要 |
宇宙で最初の世代の恒星である初代星は観測的証拠が乏しく, 最も基本的な性質である星質量関数でさえ, あまり理解されていない. 2021年から観測を開始する大規模電波望遠鏡Square Kilometre Arrayにより, 初代星由来の中性水素21-cm線が観測されると期待を集めている. 本研究の目的は, (1)宇宙論的なスケールにおける21-cm線シグナルの空間分布と初代星の星質量関数の関係を解明すること, 及び, (2)観測データから星質量関数を推定するための解析プログラムを構築することである. 本研究の成果は, 将来観測の理論的基礎となるものであり, 初代星の解明に不可欠なものである.
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