研究課題/領域番号 |
20J13519
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
向 亮 東京農工大学, 大学院生物システム応用科学府, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | HRG / 好中球 / ウマ / ELISA / SIRS |
研究開始時の研究の概要 |
全身性炎症反応症候群 (SIRS) とは敗血症の定義を明確にするために提唱された概念であり、高サイトカイン血症を伴う全身性の炎症反応である。SIRS と診断されたウマの致死率は非常に高いが、抗生物質投与以外の治療薬は確立されておらず、ウマ SIRS による経済的な損失は甚大である。本研究では、血漿糖タンパク Histidine-Rich Glycoprotein (HRG) に着目し、HRG の生理機能解析、ウマ SIRS における血中動態解析を行うことによって、SIRS の病態形成における HRG の果たす役割を解明することを目指す。
|
研究実績の概要 |
1) HRG 定量系の確立: 前年度に作成したウサギ抗ウマ HRG ポリクローナル抗体を使用して競合的 ELISA による血漿中ウマ HRG 測定系を作成した。この系を用いてサラブレッド血漿中 HRG 濃度を調べたところ、血漿中ウマ HRG は約 300 μg/ml で含まれ、ヒトやマウスの報告と比較して濃度が高いことがわかった。今後、この系を利用することによって、炎症性疾患と血漿中ウマ HRG 濃度動態の関連性解明が期待される。 2) 組換え変異体 HRG の作成: 蛍光色素とウマ HRG を共発現するよう各細胞株に遺伝子導入を行い、セルソーターを使用して遺伝子導入細胞をセレクションした。これにより、野生型および変異型ウマ HRG 定常発現性のウマ線維芽細胞株 (NBL-6) とチャイニーズハムスター卵巣細胞 (CHO細胞) の作製に成功した。これら細胞の培養上清を使用して、組換えタンパク質発現をウェスタンブロット法によって確認した。今後、作製した組換えウマ HRG の機能比較を行うことによって、野生型と変異型 HRG の機能的差異の解明が期待される。 3) ウマ HRG 遺伝子多型の同定: 960頭のサラブレッド血液ゲノム由来 DNA を使用して ジェノタイピングを実施したところ、HRR ドメインに 2 種類の部分欠失が見つかり、これら欠失を含む 5 種類の遺伝子型が存在することが判明した。各遺伝子型はいずれも 1 % 以上含まれることから、ウマ HRG 遺伝子多型は 5 種類の遺伝子型によって構成されることがわかった。また、各遺伝子型の血漿サンプルを使用して ELISA 法により HRG 濃度を測定したところ、遺伝子型間で濃度差は確認されなかった。今後、野生型および変異型ウマ HRG の機能比較を行うことによって、発見されたウマ HRG 遺伝子多型の意義解明が期待される。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|