研究課題/領域番号 |
20J13636
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
菅原 通代 早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 計算論モデリング / 強化学習モデル / 固執性 / 嗜好性 / アバター / 選択行動 / 追跡行動 |
研究開始時の研究の概要 |
「手に入らないほど欲しくなる」このような経験はないだろうか。アイドルの追っかけや競りといった日常の一場面から,ギャンブル依存やストーカーなどの疾患や犯罪に至るまで,手に入らない対象に執拗に接近しようとする行動は,我々の社会の様々な領域で見られる。なぜ私達は手に入らないものを追い求めるのだろうか。本申請課題では「欲しいものを手にいれたい」という心理が,どのような情報処理の中で「手に入らない」という結果を超えて,同じ行動を選択させ続けるかについて,Web実験・計算モデル・主観評定を用いて多面的に検証していく。
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研究実績の概要 |
本年度は、「なぜヒトは結果の価値を無視して手に入らないものを追い続けるのだろうか」という問いに対し、前年度に有効性を実証した強化学習モデルを用いて、「手に入らないものを追い続ける」行動の基盤にある認知計算過程を明らかにすることを目的としている。 オンライン実験において、恋愛シミュレーションを模したアバター選択課題を用いて、「手に入らないものを求め続ける行動」を計測し、課題の前後で、アバターに対する主観的な価値(魅力度)も調査した。選択課題では、良い結果を返す確率の高い「簡単なアバター」とそれが低い「難しいアバター」を設定した。148名中68名の実験参加者は、良い結果をほとんど返さないにも関わらず「難しいアバター」を繰り返し選択した(追跡群)。この行動傾向が、どのような計算過程のバランスで表現出来るかを検討するためにシミュレーションを行い、選択の固執性が高い時に難しいアバターを追求する傾向が出現することを明らかにした。そして、実際の選択データに対してハイブリッドモデルを適用することで、追跡群の方が非追跡群よりも選択そのものから受ける影響が有意に高いことを示した。さらに、選択課題を行う前は各アバターに対する主観的魅力度は同等であったにもかかわらず、追跡群では選択課題後に「難しいアバター」の魅力度が有意に高くなっていた。これらの結果から、選択そのものが「手に入らない対象を追い続ける行動」を導き、追い続けることが対象をより魅力的に感じさせると結論づけた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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