研究課題/領域番号 |
20J13954
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮川 敬太 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | テラヘルツ時間領域分光法 / 太陽電池材料 / キャリア応答 |
研究開始時の研究の概要 |
鉛ペロブスカイトはキャリアの移動度が大きく、また光の吸収が非常に大きいなど優れた光学特性を示すことで知られ、新規太陽電池材料として注目が集まっている。この物質はAPbX3の組成をしており、上述の優れた特性は電子、AサイトおよびPbX6ケージが関連した特異な相互作用に由来すると考えられている。しかし、その複雑さから正確な理解が行われていない。一方で、先行研究においてTHz領域に現れるAサイトの内部運動がLOフォノンの寿命を短くすることが見出されている。そこで本研究では、THz電磁波を用いてこのLOフォノンと電子の相互作用の観点から、鉛ペロブスカイト内でみられる特異な相互作用を議論し解明する。
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研究実績の概要 |
テラヘルツ時間領域分光法を用いて、太陽電池材料およびそのデバイス構造におけるキャリア伝導の評価を実施した。まず、磁気光学カー効果の実験においては、GaAs太陽電池に加えてp型およびn型にドープされたエピタキシャル薄膜の測定も実施した。さらに、本手法の精度を確かめるため、サイクロトロンシフトを考慮したDrudeモデルよりキャリア伝導の数値計算も実施した。その結果、p型エピタキシャル薄膜の磁気光学信号はmradと非常に小さい一方で、デバイス構造にするとテラヘルツ電磁波の電場分布がp層で最大となり、磁気光学信号を増大させることを明らかにした。また、数値計算との比較から、従来は困難であったp層のキャリア伝導の評価において、本手法が優れていることを見出した。 さらに、太陽電池材料として注目を集めている鉛ペロブスカイト結晶のテラヘルツ領域における時間分解分光を実施した。特に、キャリアとしての電子の特性を評価するため、電子と格子の結合状態であるポーラロンの振舞い方に焦点を当て調査した。その結果、鉛ペロブスカイトの構成分子あるいは原子による応答の違いと共通点を見出し、特徴的なキャリア応答を理解するための処方箋を与えた。これは、鉛以外の元素を含むペロブスカイト系や、さらに構成原子の数を増やしたものが精力的に研究されている中、一つの方向性を与える結果である。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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