研究課題/領域番号 |
20J14226
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
景 旻 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 現代中国政治 / 現代中国外交 / 国際関係史 / 中国共産党史 / 現代中国 / 外国人 / 冷戦史 / 社会主義体制 |
研究開始時の研究の概要 |
中華人民共和国は成立した直後において、特に冷戦という国際的背景の下で、多くの国と国交が結ばれていない状態であった。しかし、中国共産党政権は当時中国に滞在していた外国人や、中国から帰国した外国人が中国国内に残した財産などを管理する必要があった。この問題に関して先行研究はあまり注目していなかった。 本研究は上海、北京、天津、広州など異なる都市を取り上げ、中華人民共和国成立初期における外事管理工作の全体像を捉えつつ、当時の中国に対して外事が持つ意義を検討する。地方の外事管理と具体的な外交活動との関連を模索し、外事という国内で行われた外交行為の視座から読める内政と外交の関連性及び外交像を解明する。
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研究実績の概要 |
令和3年度は、令和2年度では叶わなかった史料調査を実行することができた。本研究は歴史学のアプローチで行う実証研究であり、特にオリジナリティーは中国各地方の公文書館が所蔵する政府文書を利用することである。そのため、中国での史料調査は本研究の遂行上、必要不可欠である。中国の新型コロナウイルス対策は非常に厳しく複雑なので、計画通りに史料を入手できるよう渡航前は周到に準備を進めた。その結果、上海・広州・天津・北京・武漢など中国の主要都市において、合計10ヶ所の省・市・区の公文書館で貴重な一次史料を多く閲覧することができた。そこで申請者は合計数十万字の史料を抄録した。その大部分は先行研究でほとんど扱われていないものであり、今はこれらの史料を用いてオリジナルな研究成果を打ち出したいところである。 史料調査を終えるまでは学会発表や論文投稿を進めることができなかったが、現在はそれらの作業も順調に進んでおり、史料の整理と解読を進めながら論文を執筆し、令和4年9月までに博士論文の3章分を書いて中間審査を受けるほか、各章の内容を雑誌論文3本に分けて投稿する予定である。 3つの論文を簡単に紹介する。まずは、昨年度の研究成果として執筆を終えた「中華人民共和国成立初期における上海の外国人管理―社会主義国家システムの構築と外国人―」という論文である。本年度中に新たに収集した史料を使って細部を修正後、『中国研究月報』に投稿する予定である。また、上述の新史料を活用して執筆している「中華人民共和国成立後の地方対外交流活動――訪問団、実習生、留学生を例として」及び「中華人民共和国成立初期における国籍対策――「中国人」の認定とジレンマ」という2本の論文を、令和4年秋に開催するアジア政経学会及び日本国際政治学会で報告する計画である。学会発表における議論を通じて修正を行い、それぞれの学会誌に投稿する計画である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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