研究課題/領域番号 |
20J14383
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
後藤 玄 (2021) 関西学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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特別研究員 |
後藤 玄 (2020) 関西学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 遷移金属錯体 / 有機ホウ素/窒素化学 / 合成化学 / 構造有機化学 / π共役化合物 / 分子内環化反応 |
研究開始時の研究の概要 |
一般に,Ru,Pdなどの4d金属種を用いた触媒反応は数多く報告されているが,高価かつ毒性が高いといった問題がある。近年,4d金属種に代わり,鉄族元素に代表される3d金属種が注目されているが,3d金属種は,高スピン状態をとりやすいため,配位子が解離し,触媒が失活することで触媒回転数が比較的小さくなるという問題がある. そこで,本研究では,ベンゼン環とピリジン環を窒素原子で架橋した3座のモノアニオン配位子を有する3d金属錯体を触媒反応に用いる.ここで用いる金属錯体は,1つの共有結合,2つの配位結合を有しているため,配位子の解離が抑制される.その結果,触媒の失活を防ぎ,大きなTONが期待できる.
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研究実績の概要 |
Ru, Rh, Pdなどの4d遷移金属は,炭素-炭素,炭素-ヘテロ元素結合の形成反応において有用な触媒として広く用いられているが,経済性や環境調和性に課題が残る。これに対し,3d遷移金属は,高スピン状態をとりやすいため,配位子の解離による触媒失活により触媒回転数が小さくなるという問題がある。一般に3d遷移金属触媒は,この問題を防ぐためにpincer型や環状型などの3座キレート配位子を用いることで,金属錯体をエントロピー的に安定化させる試みが行われてきたが,後者は中性配位子がほとんどであり,配位飽和となるために触媒反応への応用が限られる。そこで,強固に3d遷移金属に配位する環状型配位子として,ピリジン環1つとベンゼン環2つからなるジア二オン配位子を設計し合成を行なった。配位子に対して3d遷移金属よりも原子半径の大きなイリジウム元素の導入を試みたところ,イリジウムヒドリド錯体の合成および単結晶X線構造解析に成功した。 近年,ホウ素と窒素を埋め込んだ多環芳香族炭化水素(BN-PAHs)は新しいオプトエレクトロニクス材料として応用できる可能性があるために大きな注目を集めている。しかし,これまでの研究は,電荷的に中性の化合物に限られており,カチオン性のBN-PAHs(BN-PAHs+)に関する研究は,その不安定性のために立ち遅れてきた。一方で,ジアニオン配位子の有するピリジン環を配向基としたC-Hホウ素化反応を駆使することで,新たなBN-PAHs+の合成および単結晶X線構造解析に成功した。ここで得られた分子構造をもとに,カチオン性のホウ素と窒素ユニットをπ骨格に埋め込むことで伴う化学的・物理的特性の変化を量子化学計算を用いて解明した。さらに,得られたBN-PAHs+とπ電子系アニオンからなるイオン集積体の合成および単結晶X線構造解析に成功し,これらの成果を学術論文として報告した。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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