研究課題/領域番号 |
20J14931
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田熊 敬之 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 墓誌 / 家族墓 / 家政官 / 軍功 / 官僚制度 / 東魏北斉 / 出土資料 / 『北斉書』 / 石刻史料 / 政治制度 / 中国古代史 / 魏晋南北朝 / 北族 |
研究開始時の研究の概要 |
中国の北朝時期には、鮮卑族を初めとする北方諸族が政権に参与したことで、かかる人々の伝統をうけた制度や文化が存在した。本研究では北朝後期、とりわけ東魏北斉期における当該制度を考察の中心に据え、墓誌をはじめとする石刻史料を盛り込んだ研究を行う。 本研究が重視するのは、北族的な制度が漢魏以来の制度的枠組みと連関するなかで、当時の官僚層の任用、または政権の運営に対していかなる作用をもたらしていったのかという点である。さらにはその結果として、北朝から隋唐にかけての政治制度や王朝体制の形成をいかに導いていったのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は昨年度の史料収集や研究発表をもとに、論文や訳書を発表した。 具体的な成果として、まずは東魏北斉の堯氏に関する論文を『中國出土資料研究』に投稿し、7月に掲載がなされた。東魏北斉の都であるギョウ城の遺址付近には「四美(妹)冢」という俗称で知られる堯氏の家族墓がある。本稿は、当該墓から出土した堯氏一族の墓誌を用いることで、堯氏がなぜ高氏皇宗陵の近傍に家族墓を営むほどの高位を獲得し得たのかを論じたものである。本稿の検討によれば、漢人の寒門であった堯氏は、東魏の西南辺境で軍事的活躍を挙げたのち、君主家政官である主衣都統への就官や、高歓が主導した「標章」等により地位を高めていった。その結果として、堯氏は北斉で支配的な地位を占めた「勲貴」集団の一角に参入することができたのである。 本稿は考古学の知見も参照しつつ、複数の石刻史料を活用することで完成をみたものであり、昨年度『史学雑誌』に発表した論文を補強する事例研究として位置づけられる。 つぎに、これまで継続してきた『北斉書』の翻訳が完了し、12月に出版がなされた。『北斉書』は本研究課題の中核にあたる文献史料であり、翻訳そのものや共訳者の方々との議論を通じて『北斉書』に対する理解をおおいに深めることができた。また報告者は翻訳だけでなく、本書に収録された「職官表」や西域胡人のコラムの執筆作成を担当した。前者は『隋書』百官志・『通典』等をもとに北斉官制体系を可視化し解説を加えたものであり、作成の過程で百官志そのものが抱えるいくつかの矛盾を是正することができた。後者は最新の研究成果や石刻史料にも目を配りつつ、陳寅恪以来論じられてきた北斉における「胡化」の状況を平易に概説したものである。 今後は皇帝権力と門閥体制の対立という図式において、北朝独特の政治制度がいかなる役割を果たしていったのかをより具体的に究明していきたい。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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