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ABJM行列模型における可積分構造

研究課題

研究課題/領域番号 20J15045
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
研究機関大阪市立大学

研究代表者

古川 友寛  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードABJM行列模型 / 弦理論 / 例外群 / 行列模型 / ブレーン
研究開始時の研究の概要

電磁力、強い力、弱い力に重力を加えた4つの力を統一できる理論としてM理論が期待されている。そのM理論の対象に、2次元の膜状物体であるM2膜とよばれる物体があり、ABJM理論は、そのM2膜の低エネルギー有効理論である。このABJM理論は、その高い対称性により行列模型で書き下すことができ、位相的弦理論や可積分系などのきれいな構造を持つ理論との対応が明らかになりつつある。本研究は、ABJM行列模型と可積分系である2次元戸田格子模型の関係を具体的に明らかにするとともに、さらに進んだ研究としてABJM行列模型の拡張と位相的弦理論の対応を明らかにすることを目的としている。

研究実績の概要

ABJM理論やその拡張は、その対称性の高さから局所化法により行列模型に帰着する。これらの行列模型において、ゲージ群のランクを粒子数と見なすと、大分配関数をスペクトラル演算子のFredholm行列式で書き下す事ができる。このスペクトラル演算子のもつ対称性(Weyl群)からABJM行列模型やその拡張に関する様々な示唆を得る事ができる。例えば、[Furukawa, Moriyama, Nakanishi, Nucl.Phys.B 969 (2021) 115477]において、スペクトラル演算子のもつWeyl群からHanany-Witten(HW)ブレーン変換とは異なる新たなブレーン変換を提案した。
また IIB弦理論において、ABJM行列模型やその拡張は5ブレーンと(5ブレーンと直交し1次元が円周コンパクト化された)D3ブレーンで特徴付けられ、ゲージ群の異なるランクをもつ模型はHW変換により対応付いている。さらに、このような円周型のブレーン配位に対しては、HW変換でゲージ群のランクを下げる操作(双対性カスケード)を考える事もできる。[Furukawa, Matsumura, Moriyama, Nakanishi, arXiv:2112.13616 [hep-th]]において、スペクトラル演算子のWeyl群に双対性カスケードを組み合わせる事で、ブレーンの配位空間にアフィンWeyl群が現れる事、さらに双対性カスケードの基本領域(カスケードの終着点) がその配位空間を空間充填できる多面体や多胞体になっている事を示した。このとき双対性カスケードは配位空間上の平行移動であり、基本領域の(平行移動による)コピーで空間充填できる事は、双対性カスケードがいつでも唯一の終着点をもつ事を意味している。ここに現れたアフィンWeyl群は、可積分模型と関係の深い構造であり、今後更なる発展が期待できる。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Brane transitions from exceptional groups2021

    • 著者名/発表者名
      Furukawa Tomohiro、Moriyama Sanefumi、Nakanishi Tomoki
    • 雑誌名

      Nuclear Physics B

      巻: 969 ページ: 115477-115477

    • DOI

      10.1016/j.nuclphysb.2021.115477

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Static force potential of a non-Abelian gauge theory in a finite box in Coulomb gauge2021

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Furukawa, Keiichi Ishibashi, H. Itoyama, and Satoshi Kambayashi
    • 雑誌名

      Phys. Rev. D

      巻: 103 号: 5 ページ: 056003-056003

    • DOI

      10.1103/physrevd.103.056003

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Quantum mirror map for del Pezzo geometries2020

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Furukawa, Sanefumi Moriyama, Yuji Sugimoto
    • 雑誌名

      Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical

      巻: 53 号: 38 ページ: 385401-385401

    • DOI

      10.1088/1751-8121/ab93fe

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Static force potential of non-abelian gauge theory at a finite box in Coulomb gauge2021

    • 著者名/発表者名
      古川友寛、石橋啓一、糸山浩、神林聡
    • 学会等名
      日本物理学会第76回年次大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] Brane Transition from Exceptional Groups2020

    • 著者名/発表者名
      古川友寛、森山翔文、中西智暉
    • 学会等名
      YITP Workshop Strings and Fields 2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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