研究課題/領域番号 |
20J15181
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小泉 宙夢 東京工業大学, 物質理工学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 多元金属クラスター / サブナノ粒子 / プロピレン / プロピレンオキシド / エポキシ化 / 活性酸素 |
研究開始時の研究の概要 |
多元金属クラスターは数種類の元素から成り、数個から数十個の原子で構成される。本研究では、従来の触媒とは異なる活性種を形成することが期待される多元金属クラスターを駆使して、これまでは不可能であった「高効率」と「高選択率」の両立を狙う。具体的には、気相酸化反応でのプロピレンオキシド直接合成を指向し、プロピレン転化率およびプロピレンオキシド選択率ともに高い値を示す多元金属クラスター触媒を開発する。多元金属クラスターの構成原子数依存性と組成依存性を系統的に整理し、クラスター表面の異種金属結合を精密に制御することで高効率高選択的直接変換を狙う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、「プロピレンオキシドの高効率高選択的直接合成を可能とする多元金属クラスター触媒の創製」である。従来の触媒とは異なる活性種を形成することが期待される多元金属クラスターを駆使して、これまでは不可能であった「高効率」と「高選択率」の両立を狙う。具体的には、気相酸化反応でのプロピレンオキシド直接合成を実現すべく、プロピレン転化率およびプロピレンオキシド選択率ともに高い値を示す多元金属クラスター触媒の開発に取り組んだ。 前年度では、シリカに担持された酸化銅クラスターによるプロピレンオキシドの生成を確認した。今年度は銅を基軸として、種々の銅含有多元金属クラスターの合成および性能検討に取り組んだ。その結果、プロピレン気相酸化において、銅―ルテニウム複合酸化物クラスターが酸化銅クラスターよりも高いプロピレンオキシド選択率を示し、銅とルテニウムの相乗効果が発現していることを明らかした。プロピレン転化率とプロピレンオキシド選択率の関係を整理すると、酸化銅―酸化ルテニウムクラスターはプロピレン転化率が大きい領域でも、比較的高いプロピレンオキシド選択率を維持していた。反応温度275℃で、酸化銅―酸化ルテニウムクラスターは検討した触媒の中では最も高いプロピレンオキシド収率を与え、酸化銅クラスターの5.3倍のプロピレンオキシド収率となることを見出した。酸化銅クラスター中のCu-O-Cu結合と比べて、酸化銅―酸化ルテニウムクラスター中のCu-O-Ru結合はルテニウムにより易還元性であることが考えられる。Cu-O-Ru結合からプロピレンが酸素を受け取ると、Cu種はCu(I)へと還元される。Cu(I)は親電子的な酸素種を形成することからプロピレンの選択的エポキシ化に有効であり、そのため酸化銅―酸化ルテニウムクラスターは酸化銅クラスターよりも高いエポキシ選択率を示した可能性がある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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