研究課題/領域番号 |
20J15188
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
貝淵 響 総合研究大学院大学, 複合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2021年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 定量的リスク管理 / 金融リスク管理 / リスク測度 / バリューアットリスク / 期待ショートフォール / 極値理論 / 推定量のバイアス補正 / 裾の重い分布 / 時系列解析 / 金融リスク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、統計的極値理論(EVT)を用いて、金融リスク管理で使われる新たなリスク測度の推定を行う。金融時系列の変動性(特に裾挙動)の推定と予測は金融リスク管理の観点から重要である。金融時系列、特に損失率系列に対してGARCHモデルなどの条件付き分散不均一モデルでフィルターをした系列に対して、一般化パレート分布等のパラメトリックモデルを仮定してEVTをあてはめることがしばしば行われる。本研究では、上述の規格されたイノベーション系列の順序統計量に依拠したノンパラメトリックな裾指数推定法を提案し、それが金融リスク管理にもたらす含意やメリットを、主にバックテスティングの観点から明らかにする。
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研究実績の概要 |
研究課題である統計的極値理論に基づく新たなリスク測度推定法に関する論文を執筆した。国際的な専門誌であるQuantitative Financeに掲載されることが確定しており、オンライン上では既に掲載されている(https://doi.org/10.1080/14697688.2022.2048061)。研究の概要は以下の通り:分散不均一な変動を示す金融資産の収益率データに対するリスク管理では、分散不均一性は時系列モデルで説明し、モデルの標準化残差に統計的極値理論を援用する方法が2000年前後に確立している。極値理論というとき、既存研究は一般化パレート分布のあてはめに頼る方法であったが、本研究課題では、裾指数推定量のバイアス補正を行うセミパラメトリック手法に基づくリスク管理を提唱している点が新しい。 当初の予定では、金融機関のリスク管理実務で最も標準的なバリューアットリスク(VaR)と数学的な性質では優れているが推定法が自明ではないエクスペクタイル (expectile)の新たな推定法の提案することであった。バーゼル銀行監督委員会(BCBS)が金融機関を対象とした国際的なルールとして、今後VaRではなく期待ショートフォール (バリューアットリスクでは反映されない超巨大リスクの影響を反映する)を導入するとしている。そのような理由から期待ショートフォールについても論文にした推定法(GARCH-UGH法)をベースに推定方法を提案した。具体的には、VaR(分位点)と期待ショートフォールの漸近的同値性と裾の重い分布の性質を用いて、VaRを推定する際に用いたGARCH-UGH法を期待ショートフォール推定法に変換した。その推定法が金融リスク管理にもたらす含意やメリットを、主に実データを用いてバックテスティングの観点から明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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