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アルツハイマー病の原因となるタウアミロイドを標的とした光酸素化触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20J15211
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

澤崎 鷹  東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードアルツハイマー病 / タウタンパク質 / 光酸素化反応 / 一重項酸素
研究開始時の研究の概要

アルツハイマー病は、タウタンパク質凝集体の脳内での広がりと比例して進行する。また、このようなタウ病変の拡散メカニズムとして、形成された凝集体を核として、プリオン様に、ある細胞から近傍の別の細胞へと伝播し、次々と正常タウを凝集化する機構が提唱されている。今回、凝集タウへ光照射駆動的に酸素原子を付与する光酸素化触媒を開発し、酸素化が細胞間伝播を抑制する有効な戦略であることを実証する。酸素化によるタウ凝集化阻害機構について原子レベルで解析するとともに、触媒の構造改変により、マウス脳内で低侵襲的にタウ凝集体に対する酸素化反応を行い、認知機能の回復など、アルツハイマー病に対する治療効果の獲得を目指す。

研究実績の概要

アルツハイマー病の患者脳には、アミロイド構造と呼ばれる高次構造を持つタンパク質の沈着が認められる。この沈着物は主に、細胞外でアミロイドβが、細胞内でタウタンパク質がそれぞれ凝集した不溶性凝集体である。これら二つの凝集体を除去、ないし凝集体形成を阻害できれば、アルツハイマー病の治療につながると期待される。これまで凝集阻害剤や抗体医薬が開発されているが未だ上市に至っておらず、従来とは異なるストラテジーが重要である。
当研究室では以前、光照射と有機分子光触媒の存在のみでアミロイドβに対して酸素原子を共有結合的に付与する光酸素化反応を開発した。本反応が与えるアミロイド(酸素化アミロイド)は毒性の低下や、より凝集化する過程を抑制することが明らかにされた。光酸素化触媒は、アミロイド構造に対してのみ反応活性を持つため、タウ凝集体に対しても進行できると期待され、触媒の構造を検討することでタウへの光酸素化反応を達成した。しかし本反応は、リコンビナントタウに対する光酸素化反応、すなわち基礎的な系に限定されていたため、治療への応用を見据えると、さらなる検討が求められた。今回、光酸素化反応を治療のアプローチとして昇華させるためのマイルストーンとして、細胞内のタウを標的とした光酸素化反応に着手した。
細胞内反応の達成のためには、光触媒も細胞膜を透過し、細胞内タウへ到達するに十分な水中動態が必要である。すなわち生理的条件下における酸素化活性を維持したまま、有機分子触媒の生体適合性向上、膜透過性の獲得等、従来の有機合成では検討することのない範囲も含んだ多面的な検討が求められた。種々の検討の結果、生理的条件下でも活性を維持し、活性も担保される構造を見出すことに成功した。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Nanoscale view of amyloid photodynamic damage2020

    • 著者名/発表者名
      P. Bondia, J. Torra, C. M. Tone, T. Sawazaki, A. Valle, B. Sot, S. Nonell, M. Kanai, Y. Sohma, C. Flors
    • 雑誌名

      J. Am. Chem. Soc.

      巻: 142 号: 2 ページ: 922-930

    • DOI

      10.1021/jacs.9b10632

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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