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キラル半導体ナノ結晶のキラリティー制御と超階層キラリティー転写

研究課題

研究課題/領域番号 20J15270
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分28050:ナノマイクロシステム関連
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

久野 純平  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2021年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードキラリティー転写 / 半導体ナノ結晶 / 硫化水銀 / 円偏向発光 / 不斉光反応
研究開始時の研究の概要

硫化水銀ナノ結晶(α-HgS NCs)は構成原子が螺旋状に配置されたキラルなコアを有している。このようなキラルコアを有するナノ結晶は高い光学活性を示す材料としてだけでなく、ナノ結晶表面と有機分子の相互作用はキラル認識や増幅の可能性が高く、生命のホモキラリティーを理解する上でも興味が持たれている。しかし、キラル配位子からのナノ結晶へのキラル転写では、キラルコアの形成は限定的であり、全く新しいキラルナノ結晶合成法の開発が待たれていた。そこで、本研究ではα-HgS NCsを鋳型として作成したキラルテンプレートによる、キラルコアを有する新規半導体ナノ結晶を創成する。

研究実績の概要

本研究ではキラルな硫化水銀ナノ結晶(α-HgS NCs)を鋳型とした人工ferritin型キラル空間テンプレートによる、キラルコアを有する半導体ナノ結晶の合成を目的とした。空間テンプレートは高分子を用い、そのモノマー分子をα-HgS NCs表面上に非対称配列させることで、得られるテンプレートにキラリティーを付与する。しかし、これまで無機NCsから表面分子へのキラリティー転写は数例に留まり、その学理は不十分であった。今年度、まずα-HgS NCsから表面分子へのキラリティー転写を試みた。発光性分子をNC表面に配位子交換により導入することで、α-HgS NCsのキラリティーが配位子に転写され、円偏向発光を示した。α-HgS NCsは結晶構造とNC形状の二つの階層のキラリティーを有しており、本研究はキラリティーの異なる4つのNCsを調製し、円偏向発光特性を評価した。その結果、形状のキラリティーが表面配位子に転写されていることを明らかにした。本成果はキラル無機NCとアキラル発光分子という円偏向発光を示す複合材料を創出しただけでなく、無機NCから配位子へのキラリティー転写の学理を大きく発展させた。異なる発光性配位子を検討するために2-アミノアントラセンを導入した。しかし、2-アミノアントラセンが隣接分子間で光反応を示し、NC表面上で高分子を形成していることが示唆された。さらに、α-HgS NCsを選択的に分解及び除去することに成功し、アミノアントラセン高分子が光学活性を示した。光反応条件を検討し、光学活性を示す高分子を再現よく得られるようになった。高分子の光学活性はα-HgS NCsの形状キラリティーに依存し、得られた高分子はキラルな形状を有していると予想される。本成果はキラル形状を有するα-HgS NCs表面上でのキラル高分子テンプレートを調製可能であると示唆するものである。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Enhanced Enantioselectivity in the Synthesis of Mercury Sulfide Nanoparticles through Ostwald Ripening2020

    • 著者名/発表者名
      J. Kuno, K. Miyake, S. Katao, T. Kawai, T. Nakashima
    • 雑誌名

      Chem. Mater.

      巻: 32 号: 19 ページ: 8412-8419

    • DOI

      10.1021/acs.chemmater.0c02409

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり

URL: 

公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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