研究課題/領域番号 |
20J20295
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷戸 崇 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 雄性外生殖器 / 陰茎骨 / 側乳頭突起 / ネズミ科 / キヌゲネズミ科 / 外部生殖器 / 繁殖戦略 / 生殖隔離 / 形態多様性 / 比較形態学 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の齧歯目などは雄の外部生殖器内に陰茎骨(baculum)をもつ.齧歯類の陰茎骨の遠位部にはさらに三叉構造があり,一部の種ではその内部に骨化が見られる.これまで,この三叉構造について,組織レベルで詳細に調べられたものは殆どなく,本研究では齧歯類の様々な科に含まれる種を用いて組織切片や,Micro CTによる観察によって調べていく.それらの結果から三叉構造と周辺組織の特徴と多様性,および配偶システムと形態の関係を調べ,三叉構造と周辺組織の形態の多様性が齧歯目の中でどのように進化してきたかを解明する.また,それらの発生・成長については日齢が明らかな飼育繁殖個体を用いて明らかにしていく.
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研究実績の概要 |
日本哺乳類学会が出版する国際学術雑誌Mammal Studyに掲載された「Comparative morphology of the male genitalia of Japanese Muroidea species」が,日本哺乳類学会論文賞を受賞した. また,ネズミ科ネズミ亜科において,側乳頭突起が短いハツカネズミとカヤネズミの雄性外生殖器を,陰茎骨体,正乳頭突起,側乳頭突起の位置と大きさに着目して形態学的に比較した.側乳頭突起の海綿体洞はハツカネズミで発達していたが,カヤネズミでは発達していなかった.また,陰茎に占める陰茎骨体の長さは2種でほとんど変わらないが,ハツカネズミで陰茎の包皮から正乳頭突起が突出する割合が高く,陰茎骨体がより遠位に位置していた.そのため,側乳頭突起が短くても,発達した海綿体洞に血液が溜まり,可動することにより陰茎遠位部の膨張に寄与すると考えられた.得られた成果は国際学術雑誌Zoomorphologyに投稿した. さらに,キヌゲネズミ科キヌゲネズミ亜科の雄性外生殖器の形態比較を行った.すべての種で側乳頭突起に指状突起が形成され,陰茎骨体と指状突起の形態が種ごとに異なった.また,側乳頭突起の基部に棘があることをはじめて明らかにした.得られた成果は日本哺乳類学会2022年度大会,三重大学(オンライン開催)で「ハムスター(キヌゲネズミ科キヌゲネズミ亜科)における陰茎の形態および組織学的特徴」と題するポスター発表をした. これらの研究成果をまとめ,京都大学大学院理学研究科生物科学専攻博士論文「Comparative and functional morphology of male external genital organs in Muroidea rodents」を執筆し,学位を取得した.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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