研究課題/領域番号 |
20J20388
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
内田 光 北海道大学, 理学院, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | コンパクト化 / トーラスオービフォルド / ブローアップ多様体 / 指数定理 / カイラルフェルミオン / コンパクト空間 / モジュラー対称性 / フレーバー対称性 / 非可換離散対称性 / アノマリー / マヨラナ質量 |
研究開始時の研究の概要 |
素粒子標準模型の謎の一つに3世代フェルミオンの質量階層構造や世代(フレーバー)混合の起源の謎がある。これらの起源を探求するために超弦理論から得られる6次元コンパクト空間に着目する。実際、コンパクト空間から3世代フェルミオンが得られることが知られている。そこで、コンパクト空間の幾何学的構造とフレーバー構造の関係について研究する。特に、トーラスおよびそのオービフォールドの幾何構造やそれらが持つモジュラー対称性という幾何学的対称性に着目して、どのようなコンパクト空間がフレーバーに関する実験値を再現するかを研究する。
|
研究実績の概要 |
今日の素粒子物理学では、電荷などの性質が同じで質量のみ異なるクォークおよびレプトンがそれぞれ3世代存在している。しかし、3世代であることの起源や、またそれらの質量階層構造や弱い相互作用における特定の世代(フレーバー)混合などのフレーバー構造の起源は明らかになっていない。それらの起源を紐解くために、超弦理論で得られるコンパクト化の性質に着目する。特に、背景磁場が入ったトーラスオービフォルドコンパクト化、複数世代のカイラルフェルミオンが得られ、それらの湯川結合係数を解析的に計算することができる。 本年度の研究では、2次元トーラスオービフォルドが持つ特異点の近傍を球面形に丸く滑らかに変形(ブローアップ)した多様体を考えることで、指数定理を適用することにより、オービフォルドコンパクト化で得られるカイラルフェルミオン数が、オービフォルド上に入る背景磁場の大きさのみで与えられることが明らかになった。こうしてオービフォルドコンパクト化においても同様に指数定理を通して理解できる点は有意義である。さらに、特異点上に入る局所磁場の存在によってこれまで知られていたカイラルフェルミオンとは別の新たなカイラルフェルミオンが存在し、それはオービフォルド極限で特異点に局在するモードであることを発見した。これらを理解することは、今後現象論的解析を行う上で重要である。 今後は、その局在モードの性質を理解するために、例えばオービフォルドが持つモジュラー対称性という幾何学的対称性のもとでどのようにフレーバー変換されるのかを明らかにしたい。そしてそのようなフレーバー対称性を用いて、これまで知られていたバルクモードとの結合からどのような現象が予言されるかを解析していきたい。さらに、2次元だけでなく4次元や6次元など高次元トーラスオービフォルドのブローアップ多様体を構築し、これまでの2次元での解析を拡張していきたい。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|