配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究実績の概要 |
これまでに, 計画通りに研究を進めることができていたため, 今年度は新しく出た課題について研究をした. 内容としては, 3次元多様体のハンドル体による分解で, ハンドル体の数が3つの分解を考え, それらの連結和の操作を考え, その振る舞いについての研究を行なった. Hakenの補題から, 既約な3次元多様体のヒーガード分解は既約であるという結果があるが, この結果について, ハンドル体の数が3つ以上の場合ではどうなるのかについて調べた. ハンドル体の数が3つ以上である場合は一般にはヒーガード分解のようにはうまく振る舞うことが言えないが, レンズ空間の連結和の分解でそのハンドル体の種数が低い場合においては非常に良い振る舞いをすることが結果として得られた. このような元々あったハンドル体分解からまた新たなハンドル体分解を構成する操作はこれまでに安定化という操作を考えてきていたが, 連結和と安定化の関係についてはまだわかっていないことが多いため, 今後の課題としてはそれらの関係について調べることが挙げられる. この研究で得られた結果は大阪公立大で行われているFriday seminar on knot theoryにて講演した. また, 研究集会ハンドル体結び目とその周辺においても講演させていただいた. 今後の研究としては4次元多様体のハンドル体による分解として, トライセクションという分解があり, 4次元多様体のハンドル体による分解と, 3次元多様体のハンドル体による分解の関係性などについて研究を続けていくことも考えている.
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