研究課題/領域番号 |
20J20569
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
楠瀬 ひなの 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 窒素分子活性化 / 異種金属二核錯体 / 還元反応 / 配位不飽和錯体 / アリールアミド配位子 / メタロセン |
研究開始時の研究の概要 |
生体内の反応に習い、第一遷移系列元素を用いた多核錯体による窒素分子の変換反応を目指す。本研究では、電子供与性の高い配位子を用いて第一遷移系列錯体を独自に構築し、得られた錯体を用いて窒素分子の活性化および含窒素化合物への変換反応を段階的に行う。さらに、見出した反応からニトロゲナーゼの反応機構を解明するとともに、より実用性を高めるべく触媒化にも挑戦する。
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研究実績の概要 |
本研究では、第一遷移系列元素を用いて窒素分子をはじめとする不活性小分子の変換反応を穏和な条件で達成すべく、それらの金属を含む多核錯体を独自の配位子を用いて合成し、反応を検討した。私は前年度までに、クロモセンおよびバナドセン部位を有するビスアミド配位子を用いて、鉄およびコバルト錯体の合成および還元に成功した。さらにそれらの錯体を還元することで鉄1価およびコバルト1価錯体が得られ、特にメシチル基を有するバナジウム-鉄錯体からは窒素錯体が得られることを見出した。本年度は、得られた二核錯体の性質を詳細に調べるため、磁化測定およびDFT計算を行った。また量論的に窒素分子が活性化可能であることを踏まえ、触媒的な窒素固定を検討した。 前年度までに得られた二核錯体の金属間相互作用に関する知見を得るために、クロモセンおよびバナドセン配位子を有する鉄およびコバルト錯体についてSQUIDを用いた磁化測定を行った。測定結果から、金属間には反強磁性相互作用があることが示された。またバナジウム-鉄およびバナジウム-コバルト錯体のDFT計算から、金属間にはσ結合からなる相互作用があり、結合次数はそれぞれ0.32および0.33であることがわかった。磁化測定の結果と合わせて、金属間には弱いながらも結合性の相互作用があることが確認された。 各種二核錯体存在下で過剰のクロロトリメチルシランと過剰のカリウムグラファイトとをTHF中窒素雰囲気下で反応させると、窒素ガスからのトリス(トリメチルシリル)アミン生成反応が触媒的に進行することを見出した。結果として、クロムコバルト錯体が最も良好な結果を与えることがわかり、また第一遷移系列元素を組み合わせた異種金属二核錯体の系で、どのような金属の組み合わせが良好な結果を与えるかを系統的に明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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