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RI利用による新規がん治療法に向けた超原子価アスタチン化合物の開発・評価

研究課題

研究課題/領域番号 20J20629
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分31010:原子力工学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

神田 晃充  大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2021年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード放射化学 / アスタチン
研究開始時の研究の概要

アスタチン(At)のようなα線放出核種をがん細胞近傍に集積させ、放出されるα線によってがん細胞のみを破壊する治療法が近年注目されている。しかし、がん細胞にAtを集積させるために必要となる、薬剤にAtを安定に結合する手法が未だ確立していない。
本研究では、+3価(超原子価)のAtにおいて、Atと配位子間の結合を安定化させる要因を明らかにし、その知見を用いてAt薬剤の安定性を向上させることを期待して、種々の配位子が結合した新規+3価At化合物を合成する。これらの化合物について、薬剤安定化に寄与しうる配位子の立体・電子的影響といった基礎化学的な情報を新たに取得し、安定な新規At薬剤の開発へ繋げる。

研究実績の概要

超原子価アスタチン化合物の化学的性質評価に向けたモデル化合物として、配位子交換や置換基導入が容易な(ジアセトキシアスタト)ベンゼンを合成することを試みた。アスタトベンゼンのアスタチンを同族元素であるヨウ素に置換したヨードベンゼンから(ジアセトキシヨード)ベンゼンが得られる反応と同一条件で、酢酸存在下アスタトベンゼンを酸化剤添加により酸化した。アスタチンの同位体はAt-211を用いた。酸化反応前後の溶液をHPLCによって分析したところ、原料であるアスタトベンゼン由来のピークが消失し、異なる保持時間にピークが生じた。酸化によって生じたピークの保持時間は(ジアセトキシヨード)ベンゼン溶液を同分析条件でHPLC分析した際に確認されるピークの保持時間とは異なっていた。酸化反応後の溶液を還元剤添加によって還元し、還元反応後の溶液をHPLCで分析したところ、酸化後溶液で存在したピークが消失し、アスタトベンゼン由来のピークが再生した。このことから、詳細な化学状態を確かめるには更に検討が必要であるが、酸化後溶液にはアスタトベンゼンに再度還元可能である超原子価アスタチン化合物が生成できたことがわかった。ヨウ素の化学量をアスタチンと同様のトレーサー量とした場合の結果について調べるため、I-125標識したヨードベンゼンで同様の実験を行ったところ、酸化後溶液のHPLC分析で(ジアセトキシヨード)ベンゼン由来のピークに加えて、(ジアセトキシヨード)ベンゼンが分析中に還元されて生じたと考えられるヨードベンゼン由来のピークが見られた。アスタチンではHPLC分析中の還元が見られなかったことから、アスタチンがヨウ素より超原子価状態を安定にとることが示唆された。この他に、アスタトベンゼンに異なる置換基や配位子を導入するための条件検討や、環状構造にAtを組み込んだ化合物合成のための基礎検討も行った。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 超原子価芳香族アスタチン化合物の合成経路検討2020

    • 著者名/発表者名
      神田晃充、永田光知郎、豊嶋厚史、篠原厚、吉村崇
    • 学会等名
      日本放射化学会第64回討論会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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