研究課題/領域番号 |
20J20674
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
鈴石 陽介 立教大学, 現代心理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 触覚 / 視触覚相互作用 / 運動主体感 / Pseudo-haptic sansation / 視覚 / 身体所有感 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚身体情報は触覚知覚を促進する。このとき,点の運動で表現される身体運動のような情報が圧縮・削減された視覚身体情報によっても触知覚が促進されることを示すことで,効率的な知覚メカニズムを実証する。さらに動的な情報によって生起し,自身の行為とその結果の関係の知覚である運動主体感が,特に動的な視触覚相互作用に寄与することを示す。運動主体感は責任の知覚,認知と関係している。自閉症者は自他の区別を含む社会性の知覚に困難さを抱えている。自閉症傾向の高い人は,運動主体感そのもの,及び運動主体感による自己の行為の結果に対する責任の知覚,認知の困難さが,社会性の困難さに結びついていることを実験的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
我々は,視覚や触覚などの複数の感覚情報を統合することで最終的に頑健で安定した知覚を形成する。さらに,自身の身体やその運動に対して,その身体が自身のものであるという身体所有感やその運動を自身が制御しているという運動主体感を感じる。身体所有感は対象が身体に類似している必要があるのに対し,運動主体感は自身が制御する様々な物体や外界のイベントに対して幅広く生起する。令和4年度の研究では,特に純粋に運動情報と関わる運動所有感が動的な場面における視触覚相互作用の形成に寄与することを示すことを目的とした。 自身が操作する視覚物体の運動の様子を変化させることで触覚刺激の提示なしに,錯覚的に触覚知覚が形成されるPseudo-haptic sensationという現象が存在する。このPseudo-haptic sensationの生起において,観察者は操作している視覚物体に対して運動主体感を知覚していると考えられる。運動主体感は知覚の形成に影響を及ぼすが,Pseudo-haptic sensationとの関係については明らかになっていない。この運動主体感とPseudo-haptic sensationとの関係を明らかにし,運動主体感が触知覚の形成に寄与することを明らかにすることを目的とした。 実験では,参加者が操作する画面上のカーソルを遅くすることでマウスを操作する手に錯覚的な抵抗感を触覚的に生起させ,同時にマウスカーソルの運動方向を変化させ,その運動主体感を低下させた。結果として,マウスカーソルが遅くなるほど,またカーソルの運動方向のズレが大きくなるほど,抵抗感が強く生起し,運動主体感が低下した。運動主体感と抵抗感の強さの間に負の相関関係が見られ,運動主体感がPseudo-haptic sensationの形成に関与すること,運動主体感が触知覚の形成に寄与することが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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