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高配位ケイ素を基盤とする無保護カルボン酸の直截的かつ触媒的不斉反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20J20751
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

吉原 勇作  熊本大学, 薬学教育部, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード有機化学 / 触媒化学 / 不斉反応 / カルボン酸 / アルドール反応 / ホスフィンオキシド / ケイ素 / イミド
研究開始時の研究の概要

カルボン酸は、生体構成成分や生物活性物質などに認められる薬学研究において不可欠な官能基である。しかしながら、有機合成化学におけるカルボン酸は、固有の酸性水素の存在により、これまで直截的かつ触媒的な化学変換に関する検討が敬遠されていた。一方で、保護・脱保護などの工程を使用しない効率的な分子変換の需要の高まりにより、無保護カルボン酸の触媒的化学変換も実現されるべき課題の1つと考えられるようになっている。そのような背景のもと、申請者は、入手容易なケイ素試薬と有機分子触媒を利用することで様々な無保護カルボン酸の直截的かつ触媒的不斉反応の開発を目指す。

研究実績の概要

カルボン酸およびその誘導体は、医薬品や天然物などの生物活性物質などに幅広く存在している薬学研究において重要な官能基群であるにも関わらず、これらの官能基の直截的かつ触媒的な立体選択的分子変換に関する研究は、ほとんど行われていなかった。そのため従来の有機合成化学ではエステルやニトリル等のカルボン酸等価体で所望の反応を起こした後に、加水分解などの工程を行うことでカルボン酸に変換する手法が用いられてきた。より効率的に所望の分子構造を構築するためにはカルボン酸を直截的かつ触媒的に活性化する手法の開発が重要であると考えられる。そのような背景のもと、本研究課題では、独自に開発した「塩化ケイ素試薬によるカルボン酸の活性化」を基軸として、ケイ素試薬とホスフィンオキシド触媒を利用した無保護カルボン酸およびその誘導体の触媒的不斉反応の開発を目指した。
昨年度までに、無保護カルボン酸に対して様々な求電子剤を作用させる広範かつ網羅的な検討を実施したことで、α,β-不飽和ケトンに対するMichael付加反応、イサチン誘導体に対するアルドール反応、イミンに対するMannich型反応が進行することを見出していた。更により活性化の難しいカルボン酸誘導体の一つであるアミド化合物を触媒的不斉合成に利用できることを見出していた。
本年度はアミドの活性化に関する詳細な検討を実施した。その結果、塩化ケイ素試薬とホスフィンオキシド触媒が窒素上に置換基を持たない環状イミド化合物を化学選択的に活性化し、アルデヒドとの触媒的不斉アルドール反応が高立体選択的に進行することを見出した。本反応系は、15種類を超える様々なアルデヒドに適用可能であり、環状イミドの分子構造中に窒素や酸素、硫黄などのヘテロ原子を含む場合にも高い立体選択性で目的物が得られた。これらの結果をまとめることで、2件の学会報告と1報の論文を投稿した。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Enantioselective and Chemoselective Phosphine Oxide‐catalyzed Aldol Reactions of N‐Unprotected Cyclic Carboxyimides2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshiwara Yusaku、Kotani Shunsuke、Nakajima Makoto
    • 雑誌名

      Chemistry - A European Journal

      巻: 29 号: 15

    • DOI

      10.1002/chem.202203506

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] キラルなホスフィンオキシド触媒によるカルボン酸とイサチン誘導体の触媒的不斉アルドール反応の開発2022

    • 著者名/発表者名
      桑島瑞貴, 甲斐大貴, 吉原勇作, 小谷俊介, 中島誠
    • 学会等名
      第59回 化学関連支部合同九州大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ホスフィンオキシド触媒によるスクシンイミド類縁体の不斉アルドール反応2022

    • 著者名/発表者名
      吉原勇作, 小谷俊介, 中島誠
    • 学会等名
      第51回複素環化学討論会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ホスフィンオキシド触媒による環状イミド化合物の不斉アルドール反応の開発2022

    • 著者名/発表者名
      吉原勇作, 小谷俊介, 中島誠
    • 学会等名
      第39回メディシナルケミストリーシンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] キラルなホスフィンオキシド触媒によるカルボン酸とイサチン誘導体の不斉アルドール反応の開発2022

    • 著者名/発表者名
      桑島瑞貴, 甲斐大貴, 吉原勇作, 小谷俊介, 中島誠
    • 学会等名
      第48回 反応と合成の進歩シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ホスフィンオキシド触媒によるカルボン酸とイサチン誘導体の不斉アルドール反応2021

    • 著者名/発表者名
      甲斐 大貴、吉原 勇作、小谷 俊介、中島 誠
    • 学会等名
      第38回日本薬学会九州山口支部大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ホスフィンオキシド触媒によるカルボン酸とイサチンの不斉アルドール反応の開発2021

    • 著者名/発表者名
      桑島 瑞貴、甲斐 大貴、吉原 勇作、小谷 俊介、中島 誠
    • 学会等名
      日本薬学会 第142年会(名古屋)
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ホスフィンオキシド触媒によるカルボン酸誘導体の不斉アルドール反応の開発2021

    • 著者名/発表者名
      吉原 勇作、小谷 俊介、中島 誠
    • 学会等名
      日本薬学会 第141年会(広島)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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