研究課題/領域番号 |
20J20818
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中田 星矢 北海道大学, 文学院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 累積的文化進化 / 教育 / 強化学習 / コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、① 21 世紀に入ってから勢力を広げつつある文化進化論の枠組みから、これまで応募者が展開してきた研究を発展させ、② 教育が個人のみならず社会全体の発展に貢献するプロセス、すなわち、教育のグループ・ダイナミクスを定式化することにある。文化進化論では、人間が高度な技術を発展させてきた要因の一つとして教育について議論されているが、文化進化の詳細なプロセスは不明のままである。そこで、コンピュータ・シミュレーションと大規模集団実験との組み合わせを通じて、理論・実証の双方から教育が技術の発展に及ぼす影響を検討するための研究パラダイムを作り上げる。
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研究実績の概要 |
ヒトは技術や知識における革新を次世代へと伝達しながら、徐々に蓄積することで、現代のような発展した社会を作り上げてきた。このような現象は累積的文化進化と呼ばれ、ヒトの生態学的成功の鍵を握ると考えられている。ヒトが累積的文化進化を達成してきた要因として、教育による文化伝達が注目されてきた一方で、先行研究では教育が累積的文化進化へ与える影響についての結論が一貫していなかった。本研究では、新たな計算論モデルを構築することで、過去の研究結果を体系的に説明できる知見を得ることができた。分析の結果、個人にとって高度な技術の獲得が難しくなるほど、新たな革新を探索する時間を犠牲にしてでも、教育を受けることに長時間を費やすほど累積的文化進化が促進される(つまり、長期的に見ると社会全体に良い結果をもたらす)ことが示唆された。これらの成果をまとめた論文を国際誌へ投稿中である。また、関連する内容を分担執筆にて刊行した。 また、技術に並び、ヒト文化・社会における重要性が頻繁に議論されてきた言語における文法構造の累積的文化進化において、双方向的かつ意図的なコミュニケーションが重要な役割を果たすことを実験研究によって示した。当該の研究は国際的にも非常に権威のあるEvolang、Protolangを含む国際合同会議に採択され、高い関心を集めた。 本年度は、関連する研究をさらに発展させるために、他分野の研究者との共同研究準備を開始することができた。人工生命分野研究者との数理モデルを用いた研究はすでに論文を執筆中である。さらに、発達科学・ロボティクス分野の研究者とも教育と文化進化に関する共同研究の準備を開始し、分野を横断した新たな研究パラダイムの構築が進みつつある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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