研究課題/領域番号 |
20J20877
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
川口 也和子 千葉大学, 融合理工学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 藻類 / ゲノム / 種内多様性 / 遺伝子重複 / 生殖様式 / 全ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒメミカヅキモは、陸上植物に最も近縁なホシミドロ目に属する一倍体単細胞性藻類である。本種にはクローン間で有性生殖を行なえるホモタリズム系統と、異なる交配型同士でのみ有性生殖可能なヘテロタリズム系統が存在する。本研究では、このような系統間にみられる子孫を残す方法の違いが、どのような遺伝的変異に基づき、また生物自身にどのような変化を与えるのかを、全ゲノム解析や生殖様式転換実験から解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、単細胞性藻類であるヒメミカヅキモ(Closterium peracerosum-strigosum-littorale complex)の野生系統を用いて、そのゲノム比較及び発現量比較を行うものである。種内22系統のショートリードシーケンスデータに基づくゲノムサイズ比較により、性に関連しないダイナミックなゲノムサイズ変異の存在が明らかとなった。6系統についてロングリードシーケンスによる詳細な配列比較を行ったところ、ゲノムサイズ変異は性に関連するゲノム領域や繰り返し配列ではなく、ゲノムワイドに見られるコピー数変異に由来することが判明した。そのコピー数変異を招いた大規模な重複は少なくとも種内で4回起きており、そのうち1系統は由来の異なる3つのゲノムがキメラ上に混ざっているゲノムを持つことがわかった。さらにコピー数変異のある遺伝子には機能的な偏りが見られ、特にステージ特異的な発現を示す遺伝子セットにより集中していることがわかった。加えて、30%の遺伝子においては、コピー数変異に比例しない発現量比がみられ、遺伝子量補償が機能していることが示唆されたとともにそれらが翻訳に関わる遺伝子に集中していることが明らかとなった。本研究は、ヒメミカヅキモがゲノムサイズ多型とコピー数変異による影響を解き明かす、新たなモデル生物となることを示した。 これらの成果を、日本進化学会にて主催したシンポジウムにて発表したほか、学術論文としてまとめ、国際誌に投稿中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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