研究課題/領域番号 |
20J20941
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤井 幹大 九州大学, 数理学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 圧縮性粘性流体 / 回転流体 / 圧縮性回転Navier-Stokes方程式 / 非圧縮特異極限 / 時間大域的適切性 / 非圧縮性定常Navier-Stokes方程式 / 非適切性 / 異方的Navier-Stokes方程式 / Hall-MHD方程式 / 長時間挙動 / 分散性解析 / 臨界空間における適切性 / 準地衡流方程式 / 時間周期解 / 動的特異点問題 / 熱方程式 |
研究開始時の研究の概要 |
地球上の大気や海洋の流れがどのような振る舞いをするのかを予測することは天気予報などにおいても必要とされる技術である.こうした技術は,地球流体力学と呼ばれる学術分野においてコリオリ力つきNavier-Stokes方程式や分散性を伴う準地衡流方程式といった偏微分方程式を用いてモデル化されており,これらの偏微分方程式を解析することは数学的にも地球流体力学的にも興味深いと考えられる. 本研究の目的は準地衡流方程式の解が存在するかを考察する「可解性」を方程式の分散性に着目して数学的に証明することである.
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研究実績の概要 |
本年度は,昨年度の研究に引き続き圧縮性回転Navier-Stokes方程式の適切性について考察した.昨年度の研究では回転速度の大きさを大きく取りマッハ数を十分小さく取ることにより任意の有限時刻まで時間局所解を構成できていたが,時間大域解の構成には至っていなかった.時間大域解を構成する際に障壁となっていた低周波部分での解析の困難点を,Fourier空間における詳細な低周波エネルギー法により克服した.その結果,臨界Besov空間の枠組みにおける圧縮性Navier-Stokes方程式の時間大域解の構成に成功した. また,回転がない通常の圧縮性Navier-Stokes方程式について考察した.臨界Besov空間における大きい初期値に対して,マッハ数を十分小さく取り,初期速度場の非圧縮部分が時間大域的非圧縮流を生成すると仮定すると,圧縮性Navier-Stokes方程式の時間大域的一意解が存在し,さらにマッハ数を0とする特異極限において解が非圧縮性Navier-Stokes方程式の解に収束することを証明した. さらに,2次元全空間上の非圧縮性定常Navier-Stokes方程式についても考察した.本研究では,最も狭い臨界Besov空間を含む枠組みにおいて,同方程式が非適切であることを外力に対する連続依存性の破綻によって証明した.この結果は十分小さいある外力に対して,小さい解は存在しないことも結論できる.証明の要は,同方程式が適切であると仮定して対応する2次元非定常Navier-Stokes方程式の大きな時刻における解の挙動から矛盾を導くことである.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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