研究課題/領域番号 |
20J21010
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
玄地 真悟 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 遷移金属酸化物 / 二酸化バナジウム / 金属-絶縁体相転移 / 六方晶窒化ホウ素 / スイッチング素子 / ジュール加熱素子 / 強相関電子系 / 2次元層状物質 / マグネタイト |
研究開始時の研究の概要 |
遷移金属酸化物は相転移、強誘電性、超伝導等の多彩な物性を示し、現在のシリコン中心の素子を凌駕すると期待されている材料群である。従来これらの素子応用には、単結晶基板上での薄膜成長が主流であったが、界面での格子ミスマッチが結晶性に影響を与える。本研究では、各層がファンデルワールス相互作用で結合した2次元層状物質を基板として遷移金属酸化物薄膜を結晶成長させ、格子ミスマッチを無視した自由自在な結晶成長の実現を目指す。さらに2次元層状物質もまた、絶縁体、直接遷移半導体、半金属などの物性を示すことから、両者を結晶成長という観点で融合することで、新奇ヘテロ構造および新機能素子への展開を開拓する。
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研究実績の概要 |
3d軌道に電子を持つ一種の遷移金属酸化物材料の二酸化バナジウム(VO2)は、室温近傍で巨大抵抗変化を伴う金属-絶縁体相転移を示す。相転移を活用した素子応用研究がVO2の薄膜物性と共に注目されており、例えば電圧印加によりジュール熱を発生させて相転移が誘起できれば、電子スイッチングが実現可能となる。 VO2薄膜の中でも、新奇な2次元層状六方晶窒化ホウ素(hBN)上のVO2薄膜は3桁の明瞭な抵抗変化を伴う相転移特性を示す。加えて、VO2薄膜の相転移では、絶縁体領域中に金属ドメインと呼ばれる空間領域が不均一に出現し、金属ドメインサイズは相転移特性を決定する重要なパラメータとなる。VO2/hBN薄膜では金属ドメインサイズがサブミクロスケールで、金属ドメインの出現が光学顕微鏡により観察可能である。これらの背景から、VO2/hBN薄膜は相転移ダイナミクスを伴う電子スイッチング素子応用の対象材料として適すると考えた。 本研究では、VO2/hBN薄膜に電極間距離が約2 μmの2端子電極を取り付け、電気伝導特性を評価した。結果、温度変化時に金属ドメイン生成および閉じ込めに伴う階段状抵抗変化が観測された。また、室温での電流-電圧特性では、温度変化時と同様に金属ドメインの生成および閉じ込めを反映した階段状電流上昇が観測された。金属ドメイン生成は同時測定のオペランド観察からも確認され、VO2/hBN薄膜の金属ドメインを活用した素子応用(ドメインエンジニアリング)に向けた知見が得られた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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