研究課題/領域番号 |
20J21152
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉永 光貴 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 文禄・慶長の役 / 壬辰戦争 / 豊臣政権 / 加藤清正 / 外交文書 / 寺沢正成 / 日明関係 / 日朝関係 / 古文書学 / 小西行長 / 海賊停止令 / 倭寇 / 対馬宗氏 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、16世紀後半~17世紀初頭の統一政権期(とくに豊臣政権期・徳川家康政権期)に西国大名が対外交渉を行った意義を検討する。具体的には、文禄・慶長の役(壬辰丁酉倭乱)とその講和交渉で重要な役割を果たした加藤清正を分析する。加藤清正は、豊臣秀吉に取り立てられた新興の大名であり、中世以来の対外交流の拠点である肥後を領国とした。その対外交渉は、島津氏・宗氏などの中世~近世を通じて対外交渉に関与した大名とは異なる中近世移行期固有の性質を強く有している。加藤清正の動向の分析を通じて、当該期の対外交渉の実態とその政治史的位置づけを検討し、対外交渉に表出される統一政権の性格を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度の目標としては、①過年度成果の活字による公表、②慶長の役戦後交渉への見通し、③対外交渉のみならず、戦争の経過を含む戦争全体の分析を掲げていた。本年も、それぞれに関連する研究を進め、口頭での研究報告・活字論文の成稿を目指した。 ①については、『東京大学日本史学研究室紀要』第27号に宮内庁書陵部図書寮文庫蔵「文英清韓長老記録」の解題・翻刻・訓読等を掲載した。同史料は慶長の役直前における豊臣政権の対朝鮮政策や加藤清正の動向を知る上での根本史料であり、今後さらなる分析を行う土台が提供できた。 ②については、過年度に紀州徳川家に伝来した外交文書の分析を通じて、加藤清正を除く諸大名のうち、寺沢正成の動向に注目する必要を感じたため、寺沢正成に関する史料を収集し、その動向の分析を行った。その中で、歴史学研究会中世史部会10月例会において、「豊臣政権の対明交渉における寺沢正成」という報告を行った。長崎奉行の寺沢正成は豊臣政権から諸外国への取次として位置づけられたという議論がある。特に、明・朝鮮との関係に絞って検討を加えた。寺沢はもっぱら明使の応対を役割としており、朝鮮との交渉を行うわけでは無いが、大名らの対外交渉を監督する九州諸大名の取次として豊臣政権に対する政治的力量を発揮して交渉に関与したと見通した。 ③に関連して、加藤清正を始めとする諸大名発給文書の収集を行った。その中で、熊本博物館、熊本県立美術館、京都大学総合博物館などで史料調査を行い、従来の研究では看過されてきた文禄の役・慶長の役期間の加藤清正が発給した新出史料を何点か発見した。 新型コロナウイルス感染症の影響で過年度までの史料調査に遅れが生じたため、年度中の研究成果の公表は、①の史料紹介を除き、口頭での報告に留まった。今後速やかに成稿を行い、活字論文による成果の公表を行う。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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