研究課題/領域番号 |
20J21158
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
佐瀬 文一 東京都立大学, 大学院システムデザイン研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 片耳難聴 / 一側性難聴 / 音像定位実験 / HRTF測定 / トラカフマイク / 音像定位 / スペクトラルキュー / 補聴器 |
研究開始時の研究の概要 |
片耳難聴者は,音の聴取(①難聴耳側,②騒音下)や,③音の方向認知という3つの困難を抱えている。特に,音の方向認知に関して,片耳のみでの音の方向認知メカニズムについて詳細に明らかになっておらず,未解決の困難である。 本研究の最終的な目的は、片耳難聴者の3つの困難すべてに対して有効であり、QOLの改善可能な補聴デバイスを開発することである。そのためには、第一に、本研究では、これまで十分に議論されてこなかった片耳での方向認知メカニズム明らかにする。その知見を基に、片耳難聴者の聴覚の潜在能力をサポートする形での補聴システムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の最終目標は,片耳難聴者のQOL向上であり,そのために,音の方向認知について改善可能な補聴システムの開発を目指している.本研究で検討する事項は,(1)片耳での音空間知メカニズムの解明,(2)最適デバイス設計・開発,(3)最適補聴システムの実用性検討,の三つがである.研究計画では最終年度にあたる特別研究員採用期間3年目は,(1)を中心に推進した本研究の成果を論文にまとめ公開することが予定されていた.今年度の研究実施状況を以下に述べる. (1)について,昨年度から引き続き,片耳難聴者の当事者の協力を得て被験者実験を実施した.昨年度までの実験結果を解析する中で,片耳難聴者の水平面における音の方向知覚メカニズムには,健聴者が正中面において利用するメカニズムと類似する部分があることがわかった.本年度はその考察を踏まえた多角的な条件において実験を実施し,データ収集を行った.その結果,狭帯域信号に対する音の方向知覚に関する現象(方向決定帯域)は,健聴者において知られていたことだが,片耳難聴者においても類似する傾向があるという知見が得られた. 昨年度までに得られた片耳に関する知見や,音の方向知覚の手がかりとなる情報を取得するためのデバイス研究に,上記内容も併せて,本年度は採用期間中の研究成果をまとめ,いくつかの論文を作成した.しかしながら現状,論文誌からの採択は得られていない.スケジュール管理不足と文書の構成不足が原因と考えて,英語校正を含めた文書の見直し,修正と,実験結果の再考中であり,再投稿を予定している.採用期間中の採択には至らなかったものの,片耳による音の方向知覚メカニズムの理解に有効な知見は本研究において多く検討できている.作成した論文をブラッシュアップし広く公開させることで,今後の研究の発展に期待し,片耳難聴者の生活の質向上に寄与したい.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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