研究課題/領域番号 |
20J21318
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 和樹 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 量子開放系 / 散逸 / 強相関系 / 観測の反作用 / 臨界現象 / 量子多体局在 / 非エルミート系 / 観測誘起相転移 / フェルミ超流動 / 冷却原子系 / 非平衡ダイナミクス / 量子多体系 / 非平衡定常状態 / 超流動 / フェルミ粒子系 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、冷却原子系において散逸が誘起する非平衡量子多体現象の重要性が認識され、実験的な制御性の高さと相まって盛んに研究が行われているが、一方で、超伝導などに関してはその理論的枠組みが十分に構築されていないのが現状である。また、人工的に系に散逸を導入する光会合と呼ばれる手法が、非平衡系特有の量子状態を誘起する有効的な手段として使え、平衡系にはない量子相を誘起することが報告されている。こういったことから、強い散逸を持つ系における量子現象の理論的構築が切望されていると言える。本研究は、強い散逸効果を含む量子多体現象の理論的枠組みの構築と新奇現象の探索を実験での実現も視野に入れ行うことを目的とする。
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研究実績の概要 |
近年、冷却原子系における光会合と呼ばれる実験技術により、量子多体系に人工的に散逸を導入することが可能となった。最終年度はまず、2021年度報告時に投稿中であった、スピン系における散逸が存在する状況での基底状態の臨界現象と、そのユニバーサルな性質を記述する理論を論文として出版した。本研究はPhysical Review B誌に掲載された。 引き続き散逸の存在する強相関量子多体系に着目して研究を行った。特に、内部自由度の存在する一次元強相関量子系に注目し、散逸が存在する状況での基底状態の臨界現象と、そのユニバーサルな性質を記述する理論の構築を行なった。具体的には、共形場理論とベーテ仮説による厳密解の解析からエネルギースペクトルと臨界指数を求め、有限サイズスケーリングを行うことでその性質を明らかにした。その結果、チャージの励起は複素朝永Luttingerパラメーターによって特徴付けられるユニバーサルな性質を持つことを明らかにした。一方で、スピンの励起は散逸による影響を受けず、これは系の持つ対称性から生じる制約によるものであるということも明らかにした。結果はPhysical Review B誌に出版された。 さらに、観測の反作用としての散逸が引き起こす非平衡ダイナミクスの影響の研究も行った。特に、乱れの存在する量子多体系について解析を行い、観測の反作用によって引き起こされる局在と、乱れによって引き起こされる局在の性質が異なることを明らかにした。また、このような観測誘起ダイナミクスはポストセレクションと呼ばれる問題により、実験的観測が難しいものとなっている。本研究では、これを回避する方法も提案しており、冷却原子系における実験的実現も期待されるものとなっている。結果は論文としてまとめ、現在国際誌に投稿し査読中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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