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腸の蠕動運動を支える細胞間同調性の確立機構

研究課題

研究課題/領域番号 20J21363
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分44020:発生生物学関連
研究機関京都大学

研究代表者

矢ヶ崎 怜  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード蠕動運動 / オルガノイド / ペースメーカー細胞 / 同調 / 消化管 / カハール介在細胞 / c-Kit / in vitro
研究開始時の研究の概要

消化管は消化や吸収、排泄を行う器官であり、蠕動運動による適切な内容物の運搬が重要である。蠕動運動は平滑筋や腸管神経、カハール介在細胞の協調によって起こることが知られている。正常に蠕動運動を起こすためには収縮が組織レベルで同調する必要があるが、そのメカニズムはわかっていない。
そこで蠕動運動に関わる細胞群のみで構成される培養系を確立した。その培養から別々に形成された細胞塊が集合し同調して収縮する様子が観察された。
本研究はこれらの細胞塊を用いて蠕動運動における同調性のメカニズムを明らかにする。

研究実績の概要

消化管の蠕動運動は平滑筋、腸管神経、カハール介在細胞(Interstitial cells of Cajal:以下ICCと呼ぶ)によって制御されている。しかしながら、どのようにこの3種類の細胞が協調しているかはよく分かっていない。
本研究はこの3種類の細胞がどのように同調性を確立するのかを明らかにすることを目的とし、新たにトリ胚消化管の筋肉層の細胞培養法を確立し、その培養過程で形成される蠕動運動を模したオルガノイドの解析を進めてきた。
まずはツールの開発として抗c-Kit抗体に関する報告を述べる。これまで抗c-Kit抗体はICCをはじめとする様々な細胞のマーカーとして知られており、市販の抗体がいくつも作られていたが、ニワトリに有用な抗体が存在しなかった。そこで、本研究ではICC特定のためのニワトリに有用な抗c-Kit抗体の作製及びその有用性の検証に取り組んできた。最終年度である今年度はそれらの内容をまとめ、原著論文として発表した。

続いてオルガノイドの解析について報告する。これまでに、オルガノイドが主にICCと平滑筋によって構成されていること、オルガノイド同士が融合すること、そして融合後には独立したリズムから同調したリズムで収縮を示すようになることを明らかにしていた。そこで、今年度は、平滑筋もしくはICC、どちらの細胞が同調性を制御するのかを特定するため、ハイドロゲルを用いて解析を行った(京大医生研・永樂研究室との共同研究)。この系では、オルガノイド間の融合を妨げながら、同調した収縮を再現した。免疫染色をした結果、同調性がみられるとき、オルガノイド間をつなぐように平滑筋が存在していることが分かった。したがって、この同調性は少なくとも平滑筋によって生じることが示唆され、消化管内での細胞間同調性機構の一端が見えてきたと考えている。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Newly raised anti-c-Kit antibody visualizes morphology of interstitial cells of Cajal in the developing gut of chicken embryos.2022

    • 著者名/発表者名
      Yagasaki, R., Shikaya, Y., Kawachi, T., Inaba, M., Takase, Y., Takahashi, Y
    • 雑誌名

      Develop. Growth Differ.

      巻: 64(8) 号: 8 ページ: 446-454

    • DOI

      10.1111/dgd.12808

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Gut contractile organoids: a novel model system to study the cellular synchronization in gut peristalsis2022

    • 著者名/発表者名
      Rei Yagasaki, Yuuki Shikaya, Mototsugu Eiraku, Yoshiko Takahashi
    • 学会等名
      3rd Franco-Japanese Developmental Biology meeting
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Reciprocal signals between the pacemaker and smooth muscles cells in the gut contractile organoid2022

    • 著者名/発表者名
      Rei Yagasaki, Yuuki Shikaya, Yoshiko Takahashi
    • 学会等名
      第55回日本発生生物学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Gut contractile organoids: a novel model system to study the cellular synchronization in gut peristalsis2022

    • 著者名/発表者名
      Rei Yagasaki, Yuuki Shikaya, Mototsugu Eiraku, Yoshiko Takahashi
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 腸収縮性オルガノイドを用いた蠕動運動のメカニズム解明2021

    • 著者名/発表者名
      矢ヶ崎怜
    • 学会等名
      第44回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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