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昆虫共生器官の形態形成機構および進化発生的起源の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20J21460
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分45020:進化生物学関連
研究機関東京大学

研究代表者

大石 紗友美  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード共生細菌 / 昆虫 / カメムシ / 腸内細菌 / 腸内共生 / 内臓筋 / 変態 / labial / 共生器官 / 形態形成 / 変態関連遺伝子 / Labial
研究開始時の研究の概要

カメムシ類の多くは、特定の腸内細菌が生存に必須であり、その細菌保持に特殊化した共生器官を発達させる。その共生器官は、幼虫期に起こる特徴的な2回の形態変化を経て形成され、さらに、その形態変化と関連して幼虫と成虫で消化管内の食物流路が変化するという興味深い現象を示すが、それらに関わる分子機構は未だ不明である。本研究では、カメムシ類共生器官の形態形成及びそれに関連した食物流路の変化を制御する分子機構を解明に取り組む。

研究実績の概要

本年度は主に以下の3点について研究を進行した。
1,内臓筋による盲嚢配置機構:チャバネアオカメムシ成虫の共生器官は、主管の周りに細菌の詰まった盲嚢が4列に配置する特徴的な構造を示す。前年度までの研究により、内臓筋が盲嚢の配置を規定する可能性が示唆された。本年度はそれらの成果をまとめてmBioに論文投稿し、受理された。
2,変態関連遺伝子による共生器官の形態と機能変化:チャバネアオカメムシの共生器官は、幼虫から成虫になる過程でダイナミックな形態変化を呈する。前年度までの研究により、その形態変化は変態関連遺伝子によって制御されることが示された。また、カメムシを標的とした遺伝子発現解析の結果から、形態変化に伴い食物の消化に関わる機能も変化することが示唆された。本年度は、共生細菌の遺伝子発現に注目したところ、成虫体内ではメチオニンやシステインといった含硫アミノ酸の合成が盛んになっていることが明らかになった。特にシステインは、雌成虫が盛んに産生する卵の卵殻部分の主要構成アミノ酸であることが判明した。それらの結果より、カメムシの成長および変態に伴い、共生器官のみならず共生細菌の機能も変化して、カメムシの繁殖を支えている可能性が示唆された。以上の成果は論文投稿中である。
3,共生細菌の分解吸収制御機構:前年度までの研究により、Hox遺伝子labialが共生器官直前に位置するM4bで特異的に発現し、共生細菌の消化のための遺伝子発現制御をおこない、カメムシの成長に必要な栄養獲得に関与する可能性が示唆された。本年度は細菌消化により獲得される栄養素の同定と論文執筆に注力した。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Mechanisms Underpinning Morphogenesis of a Symbiotic Organ Specialized for Hosting an Indispensable Microbial Symbiont in Stinkbugs2023

    • 著者名/発表者名
      Oishi Sayumi、Harumoto Toshiyuki、Okamoto-Furuta Keiko、Moriyama Minoru、Fukatsu Takema
    • 雑誌名

      mBio

      巻: 14 号: 2

    • DOI

      10.1128/mbio.00522-23

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Hox遺伝子labialの新機能 -カメムシ腸内共生細菌の消化•吸収制御-2023

    • 著者名/発表者名
      大石紗友美、森山実、水谷雅希、深津武馬
    • 学会等名
      日本進化学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 変態関連遺伝子によるカメムシ共生器官および共生細菌の形態2021

    • 著者名/発表者名
      大石紗友美、水谷雅希、森山実、深津武馬
    • 学会等名
      第92回日本動物学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] カメムシの腸内で共生細菌の消化吸収を制御するHox遺伝子2021

    • 著者名/発表者名
      大石紗友美、森山実、水谷雅希、深津武馬
    • 学会等名
      第66回日本応用動物昆虫学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] カメムシ共生器官の形態変化は変態関連遺伝子群によって制御される2021

    • 著者名/発表者名
      大石紗友美、森山実、深津武馬
    • 学会等名
      第65回日本応用動物昆虫学会大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] カメムシ共生器官に盲嚢はどのように配列するのか2020

    • 著者名/発表者名
      大石紗友美、森山実、古賀隆一、深津武馬
    • 学会等名
      第20回東京大学生命科学シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] カメムシ共生器官基本パターン形成への内臓筋の関与2020

    • 著者名/発表者名
      大石紗友美、森山実、春本敏之、深津武馬
    • 学会等名
      第91回日本動物学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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