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シミュレーションと進化実験による宿主と寄生体の競争・共存のフェーズ遷移の理解

研究課題

研究課題/領域番号 20J21802
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分43040:生物物理学関連
研究機関東京大学

研究代表者

上浦 六十  東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード生命の起源 / RNA / 進化 / 合成生物学 / 複雑化 / 生物物理 / シミュレーション / 多様性 / フェーズ遷移 / 生物進化
研究開始時の研究の概要

宿主・寄生体 RNAが進化する過程では,それらの集団サイズが激しく振動する競争フェーズと緩やかに振動する共存フェーズが見られる.本研究では先ず,このフェーズ遷移が起こるメカニズムを理解するため,宿主・寄生体RNAのより一般的な共進化シミュレーションを構築する.次に,先行研究で得られた宿主・寄生体RNAで,フェーズ遷移を引き起こしたと考えられるものの複製反応の様子を解析し,継代実験を行う.最後に,これらの宿主・寄生体RNAを用いた実験から得られた条件をモデルに組み込むことで,より精密な条件でのシミュレーションを行い,状態遷移のメカニズムの理論化を目指す.

研究実績の概要

前年度までに、Translation-coupled RNA Replication System(TcRRシステム)の継代実験を模倣したシミュレーションモデルを構築し、これを用いて複数のHostおよびParasiteが共存するために満たされるべき、RNA間相互作用の条件を明らかにした。
本年度では、このシミュレーションモデルを改良し、RNAの進化を考慮したシミュレーションモデルを構築した。単独のHostからシミュレーションを開始したところ、構築されたネットワークのほとんどすべてが前年度に明らかにしたRNA間相互作用の条件に収まっていた。
以上の内容を、実際にTcRRシステムの進化実験で得られたRNAの配列および生理活性を解析することで、実験的にも正しいことを確かめた。まず、過去に行われたTcRRシステムの進化実験で得られたRNA配列を解析すると、ある段階でHostが2系統に分かれ、これらが維持される期間が存在することがわかった。さらにこの期間において、単独のParasiteが特に高濃度で維持されていたことがわかった。
次に、これら2種類のHostと1種類のParasiteが、シミュレーションで確かめられたRNAの共存において満たされるべき条件範囲に収まっていたかを明らかにした。具体的には、配列情報をもとに、in vitroでHostとParasiteを再構成し、これらを混合して複製効率を測定した。すると、一方のHostのみが顕著にParasite耐性を持ち、Parasite耐性を持たないHostが相対的に複製されやすいという、シミュレーションで明らかにされた共存条件が満たされていた。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Plausible pathway for a host-parasite molecular replication network to increase its complexity through Darwinian evolution2022

    • 著者名/発表者名
      Kamiura Rikuto、Mizuuchi Ryo、Ichihashi Norikazu
    • 雑誌名

      PLOS Computational Biology

      巻: 18 号: 12 ページ: e1010709-e1010709

    • DOI

      10.1371/journal.pcbi.1010709

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Plausible pathway for a host-parasite molecular replication network to increase its complexity through Darwinian evolution2022

    • 著者名/発表者名
      Kamiura Rikuto、Mizuuchi Ryo、Ichihashi Norikazu
    • 雑誌名

      bioRxiv

      巻: -

    • DOI

      10.1101/2022.01.17.476531

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 原始複製体のネットワークはどの様に複雑化するのか?2022

    • 著者名/発表者名
      上浦六十、水内良、市橋伯一
    • 学会等名
      第46回生命の起原および進化学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Complexification Process and Property of Replication Network by Host-Parasite Molecular Replicator2022

    • 著者名/発表者名
      Kamiura, R., Mizuuchi, R., Ichihashi, N.
    • 学会等名
      第60回日本生物物理学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 原始複製体のネットワークはどの様に複雑化するのか?2022

    • 著者名/発表者名
      上浦六十、水内良、市橋伯一
    • 学会等名
      第 46 回 生命の起原および進化学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 宿主-寄生体ネットワークの複雑化過程とその性質2021

    • 著者名/発表者名
      上浦六十、水内良、市橋伯一
    • 学会等名
      生命の起 源と進化学会「夏の学校」
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 原始的な Host-Parasite ネットワークの複雑化過程とその性質2021

    • 著者名/発表者名
      上浦六十、水内良、市橋伯一
    • 学会等名
      CellSynth14
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 宿主-寄生体ネットワークの複雑化過程とその性質:寄生体に よる宿主複雑化の促進2021

    • 著者名/発表者名
      上浦六十、水内良、市橋伯一
    • 学会等名
      日本進化学会第 23 回東京大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ~ParasiteによるHost多様化の促進~ 原始的な多様性は如何にして生まれたか?2020

    • 著者名/発表者名
      上浦六十
    • 学会等名
      日本生物物理学会第 58 回年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 生命の起源において自己複製分子が複雑化可能な進化経路を解明

    • URL

      https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0109_00069.html

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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