研究課題/領域番号 |
20J21835
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森 俊輔 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2022年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | MHCクラスII分子 / EBウイルス / 自己免疫疾患 / 全身性エリテマトーデス / Invariant Chain / ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、自己免疫疾患発症の原因と考えられるミスフォールドタンパク質・MHC クラスII 分子複合体の形成に重要な分子である Invariant chainに注目し解析を行う。ウイルスの免疫逃避機構の一つと考えられるInvariant chainの発現量低下が自己免疫を誘導する可能性があり、本研究を通してウイルス感染が関与する様々な自己免疫疾患の発症機構が明らかになると期待される。
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研究実績の概要 |
MHCクラスII(MHC-II)多型は多くの自己免疫疾患の発症リスクと強く関連している。一方、Epstein-Barr virus(EBV)感染が自己免疫疾患の引き金になることが多数報告されているが、両者の関係は不明である。MHCクラスII関連分子であるInvariant chainは、小胞体で異常な自己抗原がMHCクラスII分子に結合することを阻害する。我々は、成体マウスでInvariant chainを後天的に欠失させると、代表的な自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)様の症状を発症することを発見した。このマウスではInvariant chainの欠失によりMHC-IIに提示される抗原のレパートリーが大きく変化し、SLE関連の自己抗原がMHCクラスII分子上に提示されることが明らかになった。さらに、このマウスで増殖したT細胞のT細胞受容体(TCR)をシングルセルRNAシークエンスによって解析したところ、 Invariant chainが欠損したMHCクラスII分子に提示された自己抗原を特異的に認識するT細胞がクローナルに増えていることが判明した。また、SLE患者の末梢血単核細胞で増加しているT細胞をシングルセルRNAシークエンスで解析すると、マウスと同様にInvariant chainが欠損した自己のMHCクラス II分子発現細胞を特異的に認識するT細胞がクローナルに増えていることが明らかになった。これら自己反応性T細胞は、EBV再活性化によりInvariant chainの発現量が低下したMHCクラスII分子に提示される自己抗原を認識することを発見した。以上より、EBV再活性化で見られるInvariant chainの減少に伴うMHCクラスIIの抗原提示異常が、自己寛容の破綻につながるという新しい知見を見出した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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