研究課題/領域番号 |
20J21838
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
大岩 陸人 明治大学, 明治大学大学院理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 対称性適合多極子基底 / 第一原理電子状態計算 / 低エネルギー有効模型 / 交差応答 / 非線形伝導現象 / 超伝導 / カイラリティ / 奇パリティ多極子秩序 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、従来の多極子に加え、より一般化された拡張多極子の概念が導入され、希土類化合物や遷移金属化合物において観測されている多様な物性現象の理解が発展してきた。一方で、これらの研究では主に群論による定性的な議論が行われており、定量的な解析や実効性の高い発現機構の提案等が不足している。 本研究では、電子の複数の自由度が絡み合う系において、新奇の多極子秩序が安定化する機構とその性質、それに伴い発現する新しい交差相関物性や機能物性を解明する。そして、多極子秩序を用いた微視的模型を構築する計算手法を発展させ、第一原理電子状態計算を援用することで実際の物質に即した解析を行い、実験研究に対する有益な提案を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、電子のスピンや軌道、副格子などの複数自由度の絡み合いが創出する奇パリティ多極子秩序と交差相関物性の性質を理論的に解明することである。 本研究ではこれまでに、分子や結晶のあらゆる電子自由度を表現できる対称性適合多極子基底の生成アルゴリズムが得られている。そこで本年度は、対称性適合多極子基底を用いて第一原理電子状態計算に基づく有効模型の自動生成手法を開発した。模型ハミルトニアンは多極子基底の線形結合で表現され、各重みはモデルパラメータに対応する。第一原理計算で求まるエネルギーバンド分散を再現するように各基底の重みを最適化することで、第一原理計算に基づく有効模型を構築できる。本手法で得られる有効模型はワニエ関数を用いて求まる従来のものとは異なり、系の対称性を厳密に満たし、かつ近接サイト間の電子ホッピングのみを含むため、単位格子数個分のコンパクトな範囲に収まる。そのため、模型構築や電子格子相互作用等の計算コストの軽減が期待できる。上述のアルゴリズムをまとめた論文は投稿段階であり、計算パッケージとして公開を予定している。また、本手法の解説記事はアグネ社の固体物理誌上セミナーに掲載予定である。 さらに、本手法を用いることで固体中の隠れた多極子自由度とその演算子表現を明らかにできる。実際に本手法を用いて、カイラル物質を特徴づける微視的カイラル度の記述方法を明らかにし、その定量的評価を行った。まず、カイラル結晶の典型物質である単体Teの有効模型を生成した結果、微視的カイラル度に対応する局所的および遍歴的な電気トロイダル単極子がハミルトニアンで最も支配的な寄与であることを定量的に明らかにした。また、電気トロイダル単極子の存在下ではカイラル結晶特有の電場誘起格子回転歪みが金属・絶縁体問わず生じる可能性を示した。得られた成果はPhys.Rev.Lett.(APS)にて出版済みである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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