研究課題/領域番号 |
20J21900
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大本 敬之 名古屋大学, 生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 糖鎖 / シアル酸 / 発生 / メダカ / 遺伝子編集 |
研究開始時の研究の概要 |
シアル酸 (Sia)は糖鎖の非還元末端に通常、1残基のみα2,6またはα2,3結合で存在している酸性9炭糖で、脊椎動物の発生における必須単糖であることが知られている。しかし、脊椎動物の発生において、どのようにSiaが重要なのか、そしてそのSiaの結合様式は重要なのかというSia残基の役割と結合様式多様性の意義については未だ解明されていない。そこで本研究では、Siaの結合様式多様性、すなわちα2,6-及びα2,3-Siaに着目して、発生学のモデル脊椎動物であるメダカを用いて、その初期発生におけるSia残基の生物学的意義と結合様式多様性の意義を解明することを目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は、以下の4項目について研究が遂行された。 (1)昨年度までに見出した、重篤な心臓異常を示すST6Gal Iのノックアウトメダカ (ST6Gal I-KO)胚にST6Gal IとII及びα2,3-シアル酸転移酵素ST3Gal I-Vを強制発現させた。その結果、ST6Gal I-KOメダカの心臓異常は ST6Gal Iだけでなく、ST6Gal II及びST3Gal IVの強制発現によりレスキューされることが初めて示された。 (2)昨年度までに心臓におけるα2,6結合シアル酸担体タンパク質としてMannose receptor C type 1 (MRC1)を同定した。本年度はその遺伝子ノックダウン (KD)メダカを作出し、ST6Gal I-KOメダカと同様の心臓の異常を示した。さらに、MRC1-KDメダカにおける全長またはN型糖鎖付加部位欠損MRC1 mRNAによるレスキュー実験を行い、メダカの心臓発生には、MRC1 上の特定部位のN型糖鎖が重要であることが分かった。 (3)遺伝子編集技術 CRISPR/Cas 9法を用いて、ガレクチン-3 (gal3)-KOメダカ及びST6Gal Iとgal3のダブルノックアウト (DKO) メダカを作出した。その結果、gal3-KO メダカ及びDKOメダカにおいては、ST6Gal I-KOメダカで見られた重篤な心臓異常は見られなかった。 (4)リール大学のYann Guerardel博士の指導の下、質量分析を用いた糖鎖構造解析を行い、受精後14日後の野生型とST6Gal II-KOメダカにおけるN型糖鎖構造を網羅的に同定することができた。また、レクチンマイクロアレイを用いて、孵化直後のST6Gal-KOメダカにおける糖鎖エピトープの網羅的な発現解析を行い、シアル酸だけでなく、様々な糖鎖構造が変異体間で変化していることを初めて示された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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